中学生ら72人食中毒 金沢のホテル内和食店、ノロ検出

AI要約

金沢市保健所が宿泊施設と和食店での食中毒事例を明らかにした。男女72人が食中毒になり、ノロウイルスが原因とされる。

被害者は全中出場団体や観光客であり、食事の際に問題があった可能性が高い。店舗は営業停止処分となり、改善指示が出された。

同市内の食中毒発生は増加傾向にあり、衛生管理の重要性が再確認される事例となった。

  ●全中出場で宿泊

 金沢市保健所は27日、同市古府3丁目の「アパホテル金沢西」に宿泊し、ホテル1階の和食店「京都銀ゆば金沢西店」を利用した10~70代の男女72人が食中毒になったと発表した。少なくとも中学生1人が入院したが、全員が快方に向かっているという。

 保健所は患者7人と従業員1人の便から検出されたノロウイルスが原因と断定。店を27日から3日間の営業停止処分とし、運営する共栄社(東京)に改善を指示した。

 市保健所によると、全国中学校体育大会(全中)、北信越国民スポーツ大会に出場するため同ホテルに宿泊していた8団体の選手、観光客ら計165人のうち、72人が下痢や腹痛、嘔吐(おうと)などの症状を訴えた。

 市保健所は、21日か22日の夜の食事が原因となり、衛生環境に問題があったため、従業員から感染が広がった可能性が高いと推定した。8団体は料理を自由に取り分ける形式で食事したという。

 山口県下関市の下関保健所から24日、ホテル宿泊客で全中サッカー大会に出場した生徒1人が体調不良になったと連絡があった。

 市内の食中毒は今年度6件(前年同期1件)、患者は156人(1人)となった。