合同チームで目指す花園 高校ラグビー、経験者が競技継続 部のない学校も選択肢に

AI要約

複数校で構成する合同チームが全国大会に出場できるようになり、合同チームでラグビーを楽しむ生徒たちの喜びが増えている。

全国高校体育連盟が運動部員不足を受けて、複数校による合同チームの参加を認めたことで、部のない高校生もラグビーを続ける機会が広がった。

県内の部員不足に対応するため、15人未満の高校から若手経験者が集まる合同チームが誕生し、良い環境で練習を積んでいる。

合同チームで目指す花園 高校ラグビー、経験者が競技継続 部のない学校も選択肢に

 サッカーやラグビーなど高校スポーツの9競技で、昨年度から複数校で構成する合同チームが全国大会に出場できるようになり、富山県内でラグビー経験者が部のない高校に進学したまま、合同チームとしてプレーする機会が増えてる。生徒からは「行きたかった学校に通いながら、ラグビーもできる」と喜んでいる。

 全国高校体育連盟(全国高体連)は昨年度、少子化による運動部員不足のため、全国高校総合体育大会の9競技について、原則禁止にしていた複数校による合同チームの参加を認めた。

 県高体連ラグビー専門部によると、水泳などは高体連の大会に出場する際は学校登録をする必要があるが、ラグビーは学校登録をしなくても、地域のクラブチーム登録で参加することができる。

 県内には、部員数が15人に満たない砺波、砺波工業、高岡一が集まった合同チームがあり、昨年、部のない龍谷富山の生徒1人が加わった。今年は福野と入善からも経験者各1人、休部となっている高岡の1年生1人も仲間になった。

 生徒は、砺波高や砺波総合運動公園などで練習している。福野1年の上田紗有彬さんは「1人での参加で不安な気持ちもあったが、良い環境でみんなが同じ目標に向かって練習に励んでいます」と笑顔を見せる。高岡1年の福井琥大郎さんは「勉強をしながら『花園』に挑戦できるのはありがたい」と話した。

 高体連によると、2003年に278人だった県内のラグビー部員は昨年152人に減った。合同チームの監督を務める城石敦也さんは「競技人口が減っている中で、どこの高校でもラグビーを続けられる環境があるのが大切だ」と話した。