「本当に警察ですよね?」録音された受話器越しの攻防 詐欺電話の矛盾を突いた80代女性の“冷静な判断”

AI要約

熊本市の80代女性にかかってきた詐欺電話の一部始終を熊本県警が公開。

電話内容は携帯電話の不正使用をうたい、女性が冷静に対処。

被害女性が警察官を名乗る犯人に対し疑問を投げかける様子が録音される。

「本当に警察ですよね?」録音された受話器越しの攻防  詐欺電話の矛盾を突いた80代女性の“冷静な判断”

熊本市の80代女性にかかってきた一本の「詐欺電話」。熊本県警が、録音された音声の一部始終を公開しました。

内容は「携帯電話の不正使用」をうたうもので、通信会社のカスタマーセンターを名乗る女が“警察官”に電話を取り次いだ場面です。

熊本県警が「冷静に対処した」と評する、女性の行動とは。

■《“警察官”を名乗る犯人と被害女性の会話》

【犯人】東京警視庁のオイカワと申します。

【被害者】はい。

【被害者】私の(携帯電話)が不正使用というか、私の名義で他の人が契約しているからということでした。

【犯人】了解いたしました。(略)携帯不正利用の件についてですね。その携帯番号が「090‐○○○○‐○○○○」、お持ちですか?

【被害者】持ちません。

【犯人】持ってないですか?

【被害者】はい、持ってないです。

【犯人】なるほど。私の方からいろいろご説明させていただきますね。今回、特殊詐欺事件を捜査しているうちに、主犯格の男を身柄拘束して取り調べを行っていたところ、今回の事件で没収された携帯の番号が「090‐○○○○‐○○○○」、その携帯番号を契約されていないのは間違いないでしょうか?

【被害者】全然関係ないです、こんな番号は。

■「本当に警察の方ですよね?」

【犯人】了解です。あの~本人の確認を取りたいので、お名前をお伺いしてよろしいでしょうか?

【被害者】○○です。

【犯人】続きまして、住所の郵便番号を教えていただきたいです。

【被害者】迷ってます。

【犯人】何かご心配?

【被害者】本当に警察の方ですよね?

【犯人】ああそうです。東京警視庁のオイカワです。(略)今回の事件で没収された携帯の名義が…言っちゃいますね。○○さん(被害者)名義だったということなので。(略)

■住所がわからないのに?「郵便物を送った」

【犯人】今まで警視庁捜査二課から説明する「協力要請通知書」といった物を○○さん(被害者)の自宅に郵送していますが、届いていますか?我々警視庁からも注意喚起することで、チラシとかも配っています。それと間違えて、捨てられたということはないですか?

【被害者】いいえ、ないですね。結局、私の名前でうちに送ってあるんですか?

【犯人】そうです。

【被害者】私の住所は、どうしてお分かりですか?

【犯人】あの~、やっぱ携帯契約というのはね。自分の身分証明を出して、本人の確認を取らないと簡単に入手できるものじゃないから、どこかで自分の個人情報が流出してしまう可能性も高いです。そういうことで、いろいろと取らせてもらいたいですね。