和歌山市が災害救助犬出動でNPOと協定

AI要約

和歌山市が災害救助犬ネットワークと協定を結び、災害時の捜索活動で活用することを決定。

災害救助犬ネットワークは全国各地の訓練士と災害救助犬を結びつけ、災害現場での救助活動を支援している。

和歌山市は防災訓練への救助犬参加などを計画し、連携強化を目指す。

和歌山市が災害救助犬出動でNPOと協定

和歌山市は、大規模災害時の捜索活動で災害救助犬を活用しようと、8月21日、全国にネットワークをもつNPO法人・災害救助犬ネットワーク(東京都渋谷区)と協定を結びました。

ネットワークでは、青森から山口まで全国各地にいる災害救助犬と訓練士をつなぎ、これまでに能登半島地震をはじめ、熊本地震や広島の豪雨災害などの現場に出動し、倒壊家屋などに取り残された被災者の救助活動を支援していて、群馬や岩手など全国の県や市と協定を結んでいます。

この日、和歌山市役所でネットワークの津田光理事長と尾花正啓市長が協定書にサインしました。

このあと、和歌山城・西の丸広場で、救助犬が倒壊家屋に取り残された被災者を臭いで捜し出す訓練が行われ、テントに隠れた要救助者役の和歌山市職員を瞬時に捜し出しました。

和歌山市の尾花市長は「今まで臭いを嗅いだことの無い人を捜索する能力は驚くべきもので、災害時にとても大事な役割だ。今後、和歌山市が被災した際、消防などと連携してくれるので大変心強い」と期待を示しました。

災害救助犬ネットワークの津田理事長は「海外では災害が起こればすぐに救助犬が出動するが、日本では空振りを恐れて行政の判断が遅れがちで、どうにもならない状況になってから救助犬を要請されても遅い。一刻を争う人命救助では、捜索を担う救助犬と、救出する消防、それに救命のDMATの3者がいかに連携を図るかが重要だ」と強調しました。

和歌山市では防災訓練への救助犬参加などを企画し、平時からの連携強化に努める方針です。