「早く試合が来てほしい」 パリパラローイング森選手が出発

AI要約

パリパラリンピックに出場するローイング男子シングルスカル(PR1)日本代表の森卓也選手が、強化合宿を経て決戦の地フランスに向けて出発した。

勤務先の医療法人養和会からの見送りや職員からの寄せ書き、同僚や競技関係者らの応援を受けながら、森選手は笑顔で旅立った。

森選手は自らのこぎ方の改善に取り組み、万全の体調で試合に臨む意気込みを語った。

「早く試合が来てほしい」 パリパラローイング森選手が出発

 パリパラリンピックに出場するローイング男子シングルスカル(PR1)日本代表の森卓也選手(50)=CHAXパラアスリートチーム=が20日、フランスに向けて境港市の米子鬼太郎空港を出発した。森選手は、直前まで地元で行われた日本ローイング協会の強化合宿でつかんだ自信を胸に、決戦の地へ乗り込む。

 勤務先の医療法人養和会(米子市上後藤3丁目)では、約60人の職員に見送られた。養和病院(同)の野坂仁愛院長から職員からの寄せ書きを手渡され、森選手は笑顔で声援に応えた。

 空港には職場の同僚や競技関係者ら約40人が駆け付けた。所属チームの後援会の植田博久会長は「血のにじむ努力でパリパラリンピック出場の目標を達成した。悔いのない戦いをしてほしい」と激励し、チームメートらが応援メッセージを書き込んだ国旗を贈った。

 森選手は、7月から肩や肘の負担を減らすこぎ方への修正に取り組んだ。疲労の軽減だけでなく、強化合宿では映像で自身のこぎを確認し、スピードが上がっていることに手応えを感じた。「早く試合が来てほしいとわくわくしている」と意気込んだ。

 空港では「頑張れ」の声援を受け、所属チームの仲間と握手を交わして健闘を誓った。森選手は「万全の体調で挑めるように、たくさんの人にサポートしてもらった。自分らしいこぎを成し遂げて、必ず笑顔で帰ってくる」と闘志をみなぎらせた。