愛の言葉がうその投資話へ…SNS型ロマンス詐欺被害者 巧妙な手口の体験語る/奈良

AI要約

女性がSNS型投資・ロマンス詐欺に遭遇し、1060万円をだまし取られる過程を明らかにした。

男からの甘い言葉や恋愛感情を利用して女性をだまし、投資話を持ちかけた手口が巧妙で賢いとされている。

女性は同じような被害に遭っている人に気づいてほしいとして、注意喚起を呼びかけている。

愛の言葉がうその投資話へ…SNS型ロマンス詐欺被害者 巧妙な手口の体験語る/奈良

 SNSを使って接触し、うその投資話を持ちかけたり恋愛感情を抱かせたりして金銭をだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」が全国的に急増しています。巧妙な詐欺の手口とは…。被害にあった女性の体験を2日間にわたってお伝えします。

被害にあった女性

「自分は絶対そんなのに引っかからないって本当に思っていた。心理をうまく突いてきているって言ったらそれまでなんですけれども、巧妙というか、もう賢いんですよ。」

 こう話すのは平群町に住む50代の女性です。女性はインスタグラムで知り合った男に投資をすすめられ、1060万円をだまし取られる詐欺にあいました。この詐欺は女性に甘い言葉をささやき、恋愛感情を利用するロマンス詐欺でした。

男からのメッセージ

「はじめまして、よろしくお願いします!美しい美人の注目に感謝します。」

2024年4月、女性のインスタグラムに外国人の男からメッセージが届き、ダイレクトメッセージや「LINE」で交流することになったといいます。

被害にあった女性 

「(彼は)息子と言ってもおかしくないような年齢だったので、(私は)50歳過ぎていますよと。それでも良かったらお話し相手ぐらいならできますけどというかんじで。」

はじめは他愛もない日常の会話でしたが、徐々に恋人のようなやりとりになり、時には、男から108本のバラが送られてきたこともあったといいます。

そして3週間ほど経ち、趣味の車の話をきっかけに投資話になったといいます。

被害にあった女性

「『ちょっと節約してみます』みたいな話を私がLINE上でしたので、(彼から)『節約とかはふさわしくない』と、そういうニュアンスで返ってきたと思います。」

女性は男から暗号資産を運用するWEBサイトを紹介され、「銀行の代わりにお金を入れておけば利息が付く」などと言われ、試しに10万円を入金したといいます。

そして実際に2万円程度の利益が出たことから安心し、男の指示で徐々に暗号資産で高額の取引も行うようになりました。女性は最終的にWEBサイト上で5000万円ほどの利益が出ていることを確認。

しかし、出金しようとしたところ「税金を納める必要がある」などと言われ出金できず、詐欺だと気付いたということです。女性はあわせて1060万円をだまし取られました。

被害にあった女性

「信頼してしまった、私が。向こうはもちろんマニュアルとかもあってその通りに引っかかっていったと思うんですが、本当に巧妙というか、もう賢いんですよとにかく。特に日本人の中年以降のシングルの女性が求めている言葉を全部勉強している。」

女性は同じような被害にあっている人に気付いてほしいと呼びかけます。

被害にあった女性

「普段メディアはこの1年は一切テレビを見ていなくて、今年になってロマンス・投資詐欺がすごい被害が出ていたのにそういうニュースを一切目にしてなかったんですよ。私のこういう話で気づいてもらえたら、被害が少しでも少なくなるのかなと思いました。」