生まれて初めて切った髪「医療用ウィッグに役立てて」 館山の伏原さんが提供(千葉県)

AI要約

館山市宮城の中学2年、伏原楓さん(13)が髪を切り、ヘアドネーション活動に参加。自らの髪を提供し、髪の毛が必要な人たちに贈りたいと語る。

ヘアドネーションは、頭髪を失った子どもにウィッグを無償提供する活動で、日本でも取り組みが行われている。

父親を病気で失った悲しみから、勇気を出して髪を提供することを決意した伏原さん。美容院で髪を60センチ以上切り、すっきりした表情を見せる。

生まれて初めて切った髪「医療用ウィッグに役立てて」 館山の伏原さんが提供(千葉県)

館山市宮城の中学2年、伏原楓さん(13)が8日、生まれてから一度も切ったことがなかった髪を市内の美容院で切った。髪を失った子どもに医療用ウィッグ(かつら)を贈る「ヘアドネーション活動」に協力するためだ。伏原さんは「髪の毛が必要としている人の所へ届いてほしい」と話している。

ヘアドネーションは、頭髪を失った子どもに、寄付された髪の毛でウィッグを作り、無償で提供する活動。もともとは米国の団体が行っていた活動で、日本では2009年ごろから取り組みが行われている。

今年4月に、父の祐司さん(享年47)を病気で失ったことがきっかけだった。伏原さんは、祐司さんの髪の毛が闘病する中で少なくなっていく様子を目の当たりにして、「同じような思いをしている人たちの力になれれば」と自分の髪を提供することを心に決めた。

この日は、「人生初」という美容院に入り、少し緊張した面持ちで鏡の前に座った。膝下まで伸びた髪の毛を60センチずつ四つの束に分けてカットした。

顔のラインに沿ったミディアムヘアになった伏原さんは「すごく軽くてすっきりした。髪の毛が困っている人のためになってくれればうれしい」と話した。

(押本裕也)