遺品日章旗...深まる縁 米で保管の親子、持ち主の墓訪れ献花

AI要約

元日本兵の斎藤孝道さんの遺品である日章旗を保管していた米国人親子が斎藤さんの墓を訪れ、献花した。

斎藤さんは太平洋戦争中にフィリピンで戦死し、日章旗は80年ぶりに返還された。

遺族連合会や市役所での表敬訪問後、ロブソン親子は斎藤さんの墓を訪れ、感謝の気持ちを伝えた。

遺品日章旗...深まる縁 米で保管の親子、持ち主の墓訪れ献花

 太平洋戦争で戦死した元日本兵・斎藤孝道さん=二本松市=の遺品である日章旗を保管していた米国人のウィリアム・ロブソンさんと息子のマイケル・ロブソンさん親子は7月27日、同市にある斎藤さんの墓を訪れ、献花した。

 福島県二本松市遺族連合会によると、斎藤さんはフィリピンに出征し、1945年8月10日、同国のルソン島バギオ北方で戦死した。独立歩兵356大隊に所属する陸軍兵長で22歳だった。

 日章旗はウィリアムさんの父セシルさんが戦地から持ち帰り保管していた。セシルさんの遺言を受け、日章旗は4月、日本遺族会などの協力で斎藤さんのおいで故勇夫さんの妻愛子さんの元に返還されていた。

 二本松市を訪れたロブソンさん親子は市役所に斎藤源次郎副市長を表敬訪問。ウィリアムさんは「約80年ぶりにロブソン家と斎藤家が再会することができた」などと語った。続いて同市東和地区の斎藤さんの墓も訪れた。

 同席した愛子さんは「80年の時を経て、遺品を返していただいた上に供養にまで来ていただき大変ありがたい」、案内した斎藤徳仁二本松市遺族連合会長は「米国から足を運んでいただいたロブソンさん親子に感謝したい」と話した。