福島県浪江町請戸の苕野神社、さい銭盗まれる 社殿の扉壊され 先月は双葉町の神社でも被害

AI要約

福島県浪江町請戸地区にある苕野神社で現金が盗まれる事件が発生。被害額は数千円。神社は東日本大震災の津波で被災し、2月に再建されたばかり。地区の復興の象徴として憤りを感じている。

扉が壊され、さい銭箱から現金が盗まれていたことが発覚。双葉署浪江分庁舎に被害届を出す。4キロ離れた八幡神社でも同様の被害が確認されている。

被災後に再建された苕野神社への被害行為に地域の人々から非難が殺到。復興に水を差す行為として許しがたいとの声が上がっている。

 福島県浪江町請戸地区にある苕野(くさの)神社の扉が壊され、室内のさい銭箱から現金が盗まれていたことが2日、神社関係者らへの取材で分かった。神社は東日本大震災の津波で被災し、2月に再建されたばかり。地区の復興の象徴である神社の被害に氏子らは憤っている。

 神社関係者らによると、社殿正面の扉に取り付いている鍵の脇に、バールのようなものでこじ開けられた跡があった。木製の扉の一部が破損し、中のさい銭箱が空になっていたという。被害額は数千円とみられる。被害を確認した神社関係者が1日、双葉署浪江分庁舎に被害届を出した。

 神社は請戸地区を襲った津波で流失した。災害危険区域となり、古里に帰還できなくなった氏子らが再建した。神社関係者の一人は「地域の復興に水を差す許せない行為だ」と話している。

 苕野神社から約4キロ離れた双葉町の八幡神社でも先月、さい銭箱が盗まれる被害が確認されている。