小2女児が死亡、プールの吸水口に吸い込まれる…弱い針金で留められた柵 悲惨な事故から18年、市長ら献花「夏が来るたびに、あの日がよみがえる」

AI要約

ふじみ野市大井武蔵野の市営「大井プール」で2006年7月、小学2年生が吸水口に吸い込まれ死亡した事故を受け、市関係者が悲劇をしのび、安全管理の徹底を誓った。

高畑市長らがプール跡地で献花し、戸丸さんの冥福を祈り、二度と同様の事故を起こさないための取り組みを誓った。

事故後、市は安全点検週間を設定し、毎年施設の点検を行っており、プール跡地は新しい施設として活用されている。

小2女児が死亡、プールの吸水口に吸い込まれる…弱い針金で留められた柵 悲惨な事故から18年、市長ら献花「夏が来るたびに、あの日がよみがえる」

 ふじみ野市大井武蔵野の市営「大井プール」で2006年7月、所沢市の小学2年生戸丸瑛梨香さん=当時(7)=が吸水口に吸い込まれ死亡した事故を受け、ふじみ野市の高畑博市長ら市関係者は発生から18年が経過した31日、プール跡地に隣接した市立スポーツセンター総合体育館敷地内で献花した。戸丸さんの冥福を祈るとともに、悲惨な事故を二度と起こさないための安全管理の徹底を誓った。

 跡地を訪れたのは高畑市長と福島浩之副市長、朝倉孝教育長、同市議会の島田和泉議長、加藤恵一副議長の5人。

 5人は同日午前8時、同所に設置された献花台にユリやカーネーションなどが包まれた花束を手向け、数分間黙とうした。

 献花後、高畑市長は「暑い夏が来るたびに、あの日の気持ちがよみがえる。どれだけの時が流れても、事故を忘れることはない。全職員が事故を風化させず、公共施設の安全を継続していくことがわれわれの使命であり、二度と同じような事故を起こさない」と改めて安全管理の徹底を誓った。

 事故は、プールの吸水口の防護柵が強度の弱い針金で留められ、点検や対策が講じられていなかったことが原因。事故後、市は7月の最終週を公共施設安全点検週間に設定。毎年、市内の公共施設の安全点検を実施しているほか、戸丸さんの命日に市長らが現場で献花を行っている。

 大井プールは10年に解体され、跡地は老朽化した市内2カ所の弓道場の代替え施設として、18年11月に同センター弓道場が開設されている。