⚽大岩ジャパン先陣飾る 三戸鮮やか2発、静岡県勢躍動 関根は多彩な攻撃 パリ五輪

AI要約

パリ五輪のサッカー男子大会が開幕し、日本代表がパラグアイを5-0で破り56年ぶりのメダルへ好発進した。

三戸舜介と関根大輝が活躍し、日本代表は狭いエリアでのパスワークと攻守において優位を築いた。

大勝の要因はパス回しの巧みさと選手たちの多彩な攻撃パターンにあり、国際舞台での快勝となった。

⚽大岩ジャパン先陣飾る 三戸鮮やか2発、静岡県勢躍動 関根は多彩な攻撃 パリ五輪

 【パリ=静岡新聞社臨時支局・山本一真】パリ五輪は24日(日本時間25日未明)、開会式に先立って、フランス南西部ボルドーなどでサッカー男子が始まり、大岩剛監督(清水商高出)が率いる日本は5―0でパラグアイを破り、56年ぶりのメダルへ好発進した。1次リーグは16チームが4組に分かれて行い、各組上位2チームが決勝トーナメントに進む。日本は27日(同28日早朝)にマリ、30日(同31日早朝)にイスラエルと対戦する。

 日本は序盤から距離感良くパスをつないで主導権を握った。前半19分にDF大畑歩夢(浦和)の折り返しを、MF三戸舜介(スパルタ、JFAアカデミー福島出)が蹴り込み先制。24分に相手の一発退場で数的優位に立ち、後半18分の三戸の2点目で大勢を決めた。

 関根大輝(柏レイソル、静岡学園高出)は前半5分にCKを頭で合わせると、ミドルシュートやクロスなど積極的な攻撃参加で好機を演出しつつ、守備でもロングボールに冷静に対応し、無失点で締めた。

待望のピッチで静岡県勢躍動 三戸鮮やか2発、関根多彩な攻撃

 56年ぶりのメダルへ最高のスタートと言っていいだろう。日本は1次リーグ初戦で、難敵パラグアイを圧倒した。2大会連続金メダルのブラジルを押しのけ南米予選を1位通過してきた強豪に5発のゴールラッシュ。流れを生み出したのは、パリのピッチに立つことを切望してきた2人の静岡県勢だ。

 鮮やかな2発で試合を決めた。前半19分、裏に抜けたDF大畑歩夢(浦和レッズ)の折り返しをMF三戸舜介(スパルタ、JFAアカデミー福島出)が右足でたたき込んだ。「自分たちの形だった」という完璧な崩しから先制すると、後半18分には「プロ初」のヘッド弾。育成年代から代表の常連で「五輪は本当に出たい大会だった」という164センチの小柄なストライカーが、クラブ事情でアジア最終予選を欠場したもどかしさをいきなり爆発させた。

 完勝の大きな要因は、狭いエリアで小気味よくパスが回ったこと。左サイドで最終ラインから前線まで縦横無尽に動いてボールを引き出したのが三戸なら、右サイドを活性化させたのはDF関根大輝(柏レイソル、静岡学園高出)だ。

 五輪を目指し、今季1年前倒しでプロ入りした187センチの大型SBは、駆け上がってクロスを供給したかと思えば、中盤に顔を出してつなぎ役になることも。前半5分にCKを頭で合わせ、32分には豪快なミドルも繰り出すなど多彩な攻撃パターンを見せ「そこが自分の良さ」と胸を張った。

 1次リーグ突破へ重要な初戦で勝ち点3。得失点差で優位に立ったのも大きい。「相手が前半で10人になったことも考えなければいけないが、攻めとしては理想的」と大岩剛監督(清水商高出)。3月の国際親善試合で完敗したマリに雪辱すれば、決勝トーナメント進出が決まる。