「そいづ詐欺だよ」高校生が地域ラジオCMで喚起 宮城・登米署が制作、地元高校生がナレーション

AI要約

宮城県の佐沼署が交流サイトを悪用した詐欺の被害防止を目指し、ラジオCMを制作した。CMでは生徒がナレーションを担当し、投資詐欺やロマンス詐欺などに注意を促す内容が紹介されている。

登米総合産業高校生や少年補導員協会のメンバーが協力してCMを制作。録音時には丁寧かつ分かりやすいナレーションを心掛け、SNSの悪用に警鐘を鳴らしている。

今年のSNS型詐欺被害は96件8億2091万円に上り、そのうち佐沼署管内だけでも6件9099万円にのぼる。県警は未然防止のためCMを活用し、市民に警戒を促している。

「そいづ詐欺だよ」高校生が地域ラジオCMで喚起 宮城・登米署が制作、地元高校生がナレーション

 交流サイト(SNS)を悪用した詐欺の被害防止につなげようと、宮城県の佐沼署は、注意を喚起するラジオCMを制作した。登米総合産業高の生徒らがナレーションを担当。登米市のコミュニティーラジオ「H@!(はっと)FM」の聴取エリアである同市と南三陸町で放送されている。

 ラジオCMは、有名人に成り済ます「SNS型投資詐欺」、恋愛感情を利用した「ロマンス詐欺」、若者の詐欺加担防止の3バージョンで、いずれも約50秒。

 会話形式で「仲良くなった芸能人から絶対もうかる投資を教えてもらった」「すてきな外国人と知り合ったけれどお金が必要なんだって」「1日10万円のバイトの誘いがきて学生証の画像を送ってほしいと言われた」との内容に、「そいづ詐欺だよ」「闇バイトじゃないの」と諭す。最後に「警察や家族に相談しよう」で締める。

 担当は佐沼地区少年補導員協会の会員3人に加え、いずれも登米総合産業高2年の小野寺来騎さん(16)、千葉睦斗さん(17)、千葉愛海さん(17)、永谷海翔さん(17)の4人。

 7人は録音に臨む際に「ゆっくり分かりやすいリズムで」「強調する言葉を明瞭に」などと相談しながら丁寧にナレーションを進めた。小野寺さんは「闇バイトは気づかずに被害に遭ってしまう。SNSは便利だが、悪用されることもあるので気をつけたい」と気持ちを新たにした。

 県警によると、今年のSNS型投資とロマンスの詐欺被害は5月末現在、県全体で96件8億2091円。うち佐沼署管内は6件9099万円。高橋靖生活安全課長は「詐欺の手口は巧妙化している。CMを聞いて、未然防止につなげてほしい」と呼びかける。