東大阪発「アイスドリンクシュガー」に新パッケージ 近大生がデザイン
フォレストパックスが新商品「アイスドリンクシュガー」の販売を始めた。
新商品は砂糖100%でエコな商品であり、設計に近畿大学の学生が関わった。
新商品はオンラインショップで販売開始し、2025年大阪・関西万博にも展示予定。
砂糖類・菓子類の包装・販売を手がける「フォレストパックス」（東大阪市新庄西）が7月1日、冷たい飲み物に溶ける「アイスドリンクシュガー」の新パッケージ商品販売を始めた。（東大阪経済新聞）
1966（昭和41）年創業、大手製糖メーカーの砂糖の包装を主業務とする同社。2020年には、企業名を入れず、ほぼ無地のパッケージとしたオリジナル商品の販売を開始。カフェやレストラン、ホテルなどで利用されているという。2021年には、ヨーグルトや料理などに使われるグラニュー糖の顆粒（かりゅう）を細かくし、冷たい飲み物に溶けやすくした業務用アイスドリンクシュガーの販売を始めた。
アイスドリンクシュガーについて、営業部の柴垣雄一郎さんは「ガムシロップの賞味期限は約1年で、夏には使うが冬にあまり使われず、賞味期限内でも黄ばんだり固まったりするなど、使いきれずに破棄している所も多い。ポーションを紙包装にすることでプラスチック使用量を削減し、砂糖100％なので賞味期限がなくエコな商品」と話す。5グラムのスティック1本で8グラムのシロップと同程度の甘さという。
これまで業務用商品として販売し、市販用商品を作ろうとしていた昨年6月、東大阪市が「近畿大学との産官学連携プロジェクト」の一環として、同大学との商品企画や商品開発を市内企業に呼びかけ、同社が近畿大学にパッケージデザインを依頼。文芸学部文化デザイン学科・棚橋肇教授のプロダクトデザインゼミの学生が担当することになった。
学生は、モニター調査や小売店での市場調査を行い、コンペ形式のデザインワークを実施。同学科4年の松浦陽星さんのデザインが採用された。松浦さんは「砂糖が溶ける様子を表現したドットグラデーションと、環境改善により穏やかに暮らすシロクマをデザインに落とし込んだ」と話す。スティックに印刷するデザインは複数種類あっても価格が変わらないため、9種類のシロクマのデザインとした。
柴垣さんは「親しみやすく、手に取ってもらいやすいデザインにしたいと依頼し、自分たちでは思い浮かばないようなアイデアを出していただいた。これまでも市販品を作ろうと思っていたがなかなか進まなかったので、商品作りが進んでよかった」と話す。
新パッケージ商品は7月1日から、同社のオンラインショップで販売。価格は5グラム15本入り322円。同商品は、2025大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンで来年6月10日～6月16日、展示企画「未来の生活スタイル～スマートルーム～」での展示を予定している。
