コンブ漁師に感謝の一杯 仙台の早坂さんら炊き出し

AI要約

宮城県仙台市の人気ラーメン店五福星(うーふーしん)の店主が親交のあるコンブ漁師に感謝を伝えるため、函館市で炊き出しを行った。

ラーメン店の店主ら有志グループが地場の食材を使用したラーメンを提供し、漁師や家族、行政関係者がおいしい料理を味わった。

活動を通じて、食材の生産者と消費者とのつながりを深め、地域コミュニティの結びつきを強化している。

 宮城県仙台市の人気ラーメン店五福星(うーふーしん)の店主、早坂雅晶さん(56)ら全国から集まった有志グループ11人が9日、親交のあるコンブ漁師に感謝を伝えようと、函館市銚子町で炊き出しをした。訪れた漁師ら約50人は地場の食材を使ったラーメンをおいしく味わった。

 早坂さんは「体に良いおいしいラーメン」をテーマに、麺にジェル状のシルク繭を練り込んだ自家製麺を使用する。日本ラーメン協会の理事を務めた経歴があることから、幅広い人脈を持ち、早坂さんを師匠と仰ぐラーメン店の店主も多い。桔梗3に店を構える「らぁめん めんきち」の佐藤裕治さん(44)もその1人で、早坂さんらと共に今年2月、能登半島地震の被災者を支援するため、能登町や珠洲市で炊き出し活動を行うなど、自店の営業以外にもさまざまな活動に取り組む。

 炊き出しは、早坂さんが2021年から味にほれ込み、スープ作りに使用する黒口浜コンブを生産する岡山潤也さん(47)の自宅で実施。今回で3回目。調理器具や材料を持ち込み、訪れた漁師や家族、行政関係者にラーメンのほか、コンブを使ったおむすび、ソフトクリームを提供した。

 早坂さんは「おいしいコンブを作る優れた生産者がいることを多くの人に知ってほしい。顔が見え誰が食材を作っているか知ることが重要で、今後も交流を深めたい」と力を込めた。岡山さんは「熱意とこだわりのある人に自分の作ったコンブを選んでもらい、非常にありがたい」と笑顔を見せた。