道路工事で移動式防護柵 ネクスコ東日本、東北道で栃木県内初導入 車線切り替え、渋滞対策

AI要約
道路工事による車線規制対策として東日本高速道路が新システムを導入コンクリート防護柵を用いて車線を動的に変更初日の導入で効果が確認され、工期短縮と渋滞緩和が期待
道路工事で移動式防護柵 ネクスコ東日本、東北道で栃木県内初導入 車線切り替え、渋滞対策

 道路工事の車線減少による渋滞などの対策として、東日本高速道路は8日、道路にコンクリート防護柵を設置して仮設の分離帯とし、混雑する時間帯に応じて専用重機でずらして上下の車線数を変更するシステムを、栃木県内で初めて東北自動車道の工事区間で導入した。

 宇都宮-矢板インターチェンジ(IC)間の鬼怒川に架かる橋の修繕に伴い、11月29日までの平日、各2車線ある上下線のいずれかを時間帯によって1車線に規制する。そのため「移動式防護柵」(ロードジッパーシステム)と呼ばれるシステムを導入した。

 両IC間の約2キロ区間に重さ680キロのコンクリートブロック約2千個を並べ、専用重機が走行しながら順次持ち上げてずらし、午後1~8時は上り2車線、下り1車線とし、それ以外の時間帯は下り2車線、上り1車線にする。重機による作業は15分ほどで完了するため、素早く車線の切り替えができる。

 導入初日の8日は午後0時半過ぎに重機が出動。時速10キロほどで走りながら下り2車線のうち1車線を上りに変更。同1時半ごろには2車線となった上り線を東京方面へ向かう車が見られた。同社関東支社広報課によると、従来の車線規制はクレーンで柵を動かすなどの大規模な作業が必要だった。「システム導入で工期短縮や渋滞緩和ができる」としている。