辺野古の看板、5代目に 座り込み10年、3653日 「不屈」今なお  沖縄

AI要約

辺野古新基地建設に反対する座り込みが10年を迎え、キャンプ・シュワブ前に座り込み日数を示す5代目の看板が設置された。

新たな看板には「不屈」という文字が入り、長年抗議活動を続ける島袋文子さんが墨入れをした。

抗議活動の参加者が減少する中、戦争の音が聞こえる現状に警鐘を鳴らし、自分事として声を上げ続ける重要性を訴えている。

辺野古の看板、5代目に 座り込み10年、3653日 「不屈」今なお  沖縄

【辺野古問題取材班】新基地建設に反対する座り込みが始まってから10年を前にした6日、米軍キャンプ・シュワブ前のテントでは、座り込みの抗議日数を示す5代目の看板が設置された。「不屈」の文字とともに、座り込み日数「3653日」が記された。

 看板は、辺野古在住で新基地建設に抗議し続ける金城武政さん(67)が作成してきた。何者かに壊されたり、なくなったりするたびに作り直している。

 辺野古在住で長年抗議活動に携わってきた島袋文子さん(95)が、新たな看板に書かれた「不屈」の文字に墨入れをした。

 島袋さんは、辺野古移設が浮上した1997年から抗議活動に取り組んできた。97年に抗議をスタートしたメンバーの中で残っているのは島袋さんだけだというが、「さみしいとは思わない。そんなことばかり考えていては基地建設は阻止できない」と語る。

 平和を願い基地建設反対を訴える中、自衛隊の南西シフトなど軍備増強が進む状況に「戦争の音が聞こえる。戦後生まれにどう戦争の怖さを伝えていけるかが心配だ。二の舞いにしてはいけない」と語気を強めた。

 看板を作成した金城さんは「看板に示された日数は単に座り込みをしてきた日数だけでなく、屈辱を味わわされてきた日数でもある」と憤り「一人一人が自分事として考え、声を上げ続ける必要がある」と話した。