日本の中学では「妊娠の経過を取り扱わない」“歯止め規定”がある…タブー視しがちな「性」に向き合う場を 20代の保健師、助産師、医学生が立ち上がった 霧島市

AI要約

鹿児島で性教育を推進する活動が始まった。保健師や助産師、医学部生が中心となり、性に関する正しい情報を提供するイベントを開催。

日本では性教育がタブー視される現状があり、正しい知識を得る機会が少ない。そのため、活動は必要不可欠とされている。

活動チームは今後もさまざまなイベントや若者向けの相談場を提供し、安心できる情報の場を提供することを目指している。

日本の中学では「妊娠の経過を取り扱わない」“歯止め規定”がある…タブー視しがちな「性」に向き合う場を 20代の保健師、助産師、医学生が立ち上がった 霧島市

 性的同意や生理痛、自慰行為や避妊、妊娠、中絶-。性に関する正しい情報を得る機会が少ないことに危機感を抱いた保健師と助産師、医学部生の4人が専門的知見を生かし、鹿児島の性教育を盛り上げようと活動を始めた。霧島市国分のカフェ「café三月」で6月30日、初のイベントを開いた。

 日本では中学の学習指導要領に「妊娠の経過を取り扱わない」との“歯止め規定”があり、性教育がタブー視されがちだ。学校によって取り組みに差があり、医療従事者や教育関係者であっても正しい知識を学ぶ機会がない人も多いという。

 30日のイベントは4人のうち霧島市に住む保健師黒木文華さん(25)が中心となり準備した。「語り合おう 性のおはなし会」と銘打ち、助産師やキャリアコンサルタント、学童スタッフなど10人が参加。「冗談でなく真面目に性について話し合う場がない」「避妊にアクセスしやすい環境が必要」などと話し合った。

 グループのほかのメンバーは神奈川県横浜市の助産師重久千佳さん(24)、鹿児島大学医学部医学科4年の関根弥桜さん(22)、同6年の河野裕佳さん(26)。重久さんが同大保健学科に在籍していた頃、鹿児島で出会い今年3月、活動の模索を始めた。

 4人は「知っていれば安心できる心のよりどころになる団体になりたい」と、今後も活動を続ける。マルシェなど大きめのイベントや、小中学生の参加、若者が性の悩みを相談できる「ユースカフェ」開催などを目指す。