クマ捕獲わな設置・八甲田の人身被害で

AI要約

八甲田山系でクマによる被害が相次いでいるため、県猟友会と青森市がクマ捕獲用わなを設置。

設置されたわなは箱形タイプで、蜜ろうやドッグフードを使ってクマをおびき寄せて閉じ込める仕組み。

県ではクマ出没件数が昨年を24件上回り、入山規制やわな設置など対策を強化中。

クマ捕獲わな設置・八甲田の人身被害で

 八甲田山系でクマによる人への被害が相次いだ事態を受け、県猟友会東青支部と青森市は1日、被害のあった現場周辺2カ所にクマ捕獲用わなを設置した。2日にもう2カ所設置する予定。

 設置したわなは幅、高さが各60センチ、奥行き180センチの箱形タイプで、蜜ろうやドッグフードを入れてクマをおびき寄せ、中に入ったら閉じ込める仕組みになっている。猟友会と市は今後2、3日のペースでわなを巡回し、クマが捕獲されているかどうかを確認する。

 1日は午後1時半ごろから、猟友会メンバーと市の担当者計13人で設置作業を行った。市環境部の柴田一史次長は取材に「一日も早くクマを捕獲し、安全な山に戻したい」と話した。

 市などは6月28日、死亡事故があった地獄沼の東側を起点におおむね半径3キロの範囲で入山を規制。期間は「当面の間」としている。

 一方、県は1日、各部局の担当者を集めた危機情報連絡員会議を県庁で開き、入山規制エリアやわな設置などの対策について情報を共有した。県によると6月30日現在、県内のクマ出没件数(目撃、食害、人身被害)は計248件で、年間を通じて最多だった昨年(1133件)の同時期を24件上回っている。

 閉会後、県自然保護課の吉田巧課長は「入山規制のエリアは県や市のホームページで確認できる。国道103号は通れない-という誤った情報があるが、通行できるので正しい情報を確認してほしい」と県民に呼びかけた。