交流深め、課題共有 北部地区子ども支援net 奄美大島

AI要約

鹿児島県奄美大島北部で障がいがある子どもやその保護者の支援を協議する「2024年度北部地区子ども支援net」が開催された。

奄美地区地域自立支援協議会の子ども部会が主催し、関係者が意見交換や情報共有を行った。

研修では鹿児島大学大学院の高橋佳代准教授が保護者との連携について講演し、個性や特性に合わせた支援の重要性を強調した。

交流深め、課題共有 北部地区子ども支援net 奄美大島

 鹿児島県奄美大島北部で障がいがある子どもやその保護者の支援を協議する「2024年度北部地区子ども支援net」が21日、鹿児島県の龍郷町役場であった。同町と奄美市笠利町を中心に保健福祉行政、学校、医療、福祉事業所などから55人が出席。関係機関の交流を深め、現場の課題を共有。当事者や保護者の個性や意向に沿った支援の在り方を考えた。

 奄美地区地域自立支援協議会の子ども部会が主催し、多職種の支援者らが意見や情報を交換する場。奄美大島の中部、南部、北部の3地域に分かれて毎年開催し、関係者同士の顔の見えるネットワークづくりを推進している。

 研修では、鹿児島大学大学院の高橋佳代准教授が「発達支援における保護者との連携について」と題してリモート形式で講演。保護者の話を聞く前提として、支援者のものさしで測らない、決めつけないことを推奨したほか、保護者との信頼関係の形成には説得や批判をされないと感じてもらうことが必要とした。「子どもの発達には個人差があるもの。発達の指標に合わせるよりも、本人の個性や特性に合わせたオーダーメイドの対応をしていくことを意識して」などと呼び掛けた。

 グループワークでは出席者がそれぞれの職種や立場で感じている課題の共有や意見交換を行った。「子どもや親だけではなく、家族全体を見て支援していく必要がある。日ごろからの関係づくりが大切」「発達のグレーゾーンを抱える子どもに関して、家庭と学校の連携が課題」「保育士の人手が足りない」などと活発に課題や意見を出し合った。