漁師小屋を改修「ミニ水族館」オープン まち全体で楽しむ、にぎやかな漁村に 高浜町に移住した若手漁師の挑戦

AI要約

漁師の男性が漁師小屋を改修し、ミニ水族館や釣り具店をオープンさせ、地域ににぎわいを生み出そうと奮闘している。

水族館では季節ごとの様々な魚が展示され、観光客から評判が高い。また、夜には水槽をライトアップして雰囲気を楽しむこともできる。

一方、24時間営業の釣り具店も同じ漁師小屋内にあり、早朝や夜間に人気の店となっている。

漁師小屋を改修「ミニ水族館」オープン まち全体で楽しむ、にぎやかな漁村に 高浜町に移住した若手漁師の挑戦

高浜町で漁師の男性が漁師小屋を改修し、ミニ水族館や釣り具店をオープンさせました。地域ににぎわいを生み出そうと奮闘しています。

高浜町若宮の漁村の一角にオープンした「しおど漁村水族館」。大型の水槽にはアカエイにコモンフグ、それにハリセンボンなど、定置網で水揚げされた魚が楽しそうに泳いでいます。

水族館の開設を発案したのは、地元のまちづくりグループ「高浜明日研究所」のメンバーで、去年6月に高浜に移住してきた漁師の藤本雅広さん(31)です。

■藤本雅広さん

「高浜の海って少量・多種って言われてて。季節ごとにちょっとずついろんな魚が入るので、それをこっちに持ってきて展示できるといいなぁっていう感じ」

■京都からの観光客

「本当に行き当たりばったりで福井県に来た感じ。思いつきで来たら、たまたまこういう水族館があるった。こじんまりとしてかわいいなと思う」

「すごい良いと思う。子どもとか見に来れると思うし、海にも興味わく人が多く出てくるかなと思う」

日没後には水槽をライトアップして、昼間とは違った雰囲気で魚を鑑賞することもでき、今後は水槽の数を増やして、漁村全体を水族館のようにして歩いて楽しめる場所を目指します。

一方、こちらは24時間営業の無人釣り具店「えびたいしょう」。藤本さんが研究所のメンバーの協力を得て、漁師小屋を改修して開いた店です。釣りの仕掛けや餌など数十点を販売していて、早朝や夜間を中心に釣り客たちに人気です。

■藤本雅広さん

「漁師小屋が45軒ずらっと並んでて、この漁師小屋を境に今、海側は産業とか観光とかで盛り上がってきているエリアになっている。向こうには漁村集落が静かにたたずんでいる状態なので、どっちにとってもうれしいものを作りたい」

漁師小屋は江戸時代からあったとされていますが、漁師の減少によって、現在ではそのほとんどに当たる40軒余りが空き家や倉庫になっています。藤本さんたちはにぎわいの復活を目指して、将来的には休憩所や宿泊施設もある百貨店ならぬ“五十貨店”として整備する計画です。

■藤本雅広さん

「漁村って木造(住宅)が密集してたり、独自の建て方をしてたり、面白いので、いろんな人に来てもらいながら楽しんでもらえれば。観光客が増えるっていうことよりも、漁村のファンが増えるというようなきっかけになれば。ここの漁村もすごく人が減ってきて、漁師も減ってきて、静かになっていってるので、もう少しいろんな人が入って来られるようになるといいなと(思う)」

地元の人も観光客も楽しめるにぎやかな漁村へ。昔ながらの景観を生かした藤本さんたちのまちづくりの挑戦が続きます。