あわしまマリンパーク、7月12日再開へ アニメ「ラブライブ」聖地

AI要約

静岡県沼津市内浦重寺の水族館「あわしまマリンパーク」が閉園後、新社長が就任し再オープンを発表。再開に向けて従業員の復帰や設備所有権の問題などを課題としている。

水族館はアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」の舞台として知られ、ファン向けの報告会も開催された。

旧淡島ホテル破産管財人との所有権対立により施設の譲渡問題が浮上し、再オープンに向けて協議が続いている。

あわしまマリンパーク、7月12日再開へ アニメ「ラブライブ」聖地

 今年2月に閉園した静岡県沼津市内浦重寺の水族館「あわしまマリンパーク」は9日、園内でファン向けの報告会を開き、放送作家で閉園後に新たに社長に就任した今村クニト氏(54)が7月12日に水族館を再オープンすると発表した。従業員約50人のうち閉園後、11人が残っていたが、31人が復帰し7人を新規採用し、49人態勢で再開させるという。

 水族館は駿河湾に浮かぶ淡島にあり、沼津が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン‼」ゆかりの場所。報告会はラブライバーと呼ばれるアニメファンや地元のファンらを対象に開かれ、会場のイルカショースタンドは満席となった。

 再開への最大の課題は、施設の所有権を巡る旧淡島ホテル破産管財人との対立だった。施設の資産は2012年に旧淡島ホテルからマリンパークに譲渡された。しかし、地裁沼津支部は4月17日に「譲渡は債務超過だった淡島ホテルが資産を守るために行った債権者を害する行為だった」と認定して施設所有権は破産管財人側にあるとする判決を下した。

 マリンパークは判決を不服として5月9日に控訴したが、今村社長は「債権者とはきっちり向き合う。和解に向け破産管財人とは協議を続ける。施設維持管理には月約500万円かかる。旧オーナーがいなくなり、破産管財人や債権者の会代理人から再オープンに理解を得ている」と説明した。【石川宏】