かみ合わない府と現場・・・大阪府の万博子ども無料招待事業「優先」メールに『撤回』メールと“対応が後手後手”!?

AI要約

大阪・関西万博開幕まで約10か月前、大阪府が府内の子どもたちを無料で招待する事業をめぐり物議を醸している。

府は府内の小・中・高校生を校外学習や遠足で来場させる予定で、アンケート調査の結果、ほぼ全校が来場を希望していることが明らかになった。

しかし、再度行われた意向調査に関して、交野市の山本景市長から疑問の声が上がっており、府側も誤解を招くメールを再発送することを決定した。

かみ合わない府と現場・・・大阪府の万博子ども無料招待事業「優先」メールに『撤回』メールと“対応が後手後手”!?

開幕まで約10か月に迫った大阪・関西万博。大阪府が、府内の子どもたちを無料で招待する事業をめぐり、10日に大阪・交野市の山本景市長が会見を開き、府の対応を改めて批判しました。

大阪府は、府内の小・中・高校生などを校外学習や遠足で来年の万博に無料で招待する事業を行う予定です。府は、日時の希望やバスの割り当てなどの参考とするため、4月から5月にかけて、府内の対象校約1900校に対して、万博への来場を「希望する」か「未定・検討中」かを問うアンケートを行いました。

 3日、大阪府の吉村知事は、アンケートの結果、府内約1900校のうち7割以上の約1390校が来場を「希望する」と回答し、「未定・検討中」と回答したのは約350校(約2割)だと明らかにしました。府は現在、「未定・検討中」と回答した学校に対して、来場についての課題を含めて、意向を改めて聞き取る調査を行っています。

 今回新たな問題となったのは、その「再度行われた意向調査」に関してでした。

交野市の山本景市長は5月、市内の小中学校計13校が、全て「未定・検討中」と回答していると明らかにしています。当然、交野市内の各学校に、再度の意向調査が府側から来ることになります。

 山本市長は、市内のある学校に3日に届いたメールを記者団に示し、次のような内容が書かれていたと話しました。

(3日に市内の学校に招待事務局から届いたメール)

「5月31日(金)までに登録頂いた学校様を優先に割付いたしますので、 移動手段や入場日によってはご要望通りにお応えできない可能性がございますことご了承ください」

 山本市長はこの内容が、「アンケートの目的と異なるのではないか」と指摘しました。

(交野市・山本景市長 10日の会見)

「そもそも意向調査なので、申し込みじゃなくて、あくまでどれだけの人が利用するか見積もるために調査するということだったのに、いつのまにやら申し込みにすり替えられていた」

 これについて、大阪府の吉村知事は・・・

(大阪府・吉村洋文知事 7日)

「5月31日で区切った学校を優先して、そのあと我々も参加希望だというふうに出したところを、いわゆる”劣後して”扱うというようなことは、僕は間違ってるんだろうと思います。ただ、ちょっとそういうふうに受け取られかねないメールだなというのは確かに思います」

吉村知事は、訂正の連絡をすることも含めて、教育庁に指示する方針を示しました。府教委によりますと、実際に府教委と招待事務局が会議を開き、意図と違うところが含まれていたとして、メールを送り直すことになったということです。原因について府教委の担当者は「3日のメールを送る前に、府教委が文面をチェックできなかった」としています。