マダニにかまれ熊本の74歳男性死亡 日頃から農作業や自宅周辺で草取り

AI要約

熊本県で74歳の男性がマダニにかまれて感染したウイルスによる疾患で死亡しました。

男性は症状が出てから医療機関を受診していましたが、検査で異常がなかったため帰宅し、後に救急搬送されました。

熊本県内では今年、13件のマダニ感染疾患報告があり、注意が呼びかけられています。

マダニにかまれ熊本の74歳男性死亡 日頃から農作業や自宅周辺で草取り

熊本県は6日、マダニにかまれたとみられる74歳の男性が死亡したと発表しました。

マダニにかまれて感染したウイルスにより発症する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)で死亡したのは、葦北郡の74歳の男性です。

熊本県によりますと、男性は5月20日頃から倦怠感やふらつきなどの症状があり、23日に医療機関を受診しました。しかし、検査で異常がなかったため帰宅しました。その後、発熱するなど症状が悪化したため、24日に再び病院を訪れたところ、マダニに感染したことによる疾患が疑われ、熊本市内の医療機関に救急搬送・入院しました。

そして、25日にマダニにかまれることで感染するといわれるSFTSウイルスに感染していることが分かりました。男性は入院を続けていましたが、6月1日に死亡しました。SFTSは6日から14日の潜伏期間を経て発症し、致死率は6%~30%とされています。

マダニは森林や草地に多く生息し、主に春から秋頃にかけて活動します。男性はマダニにかまれたことに気付いていませんでしたが、日ごろから農作業をしており、ほとんど毎日、自宅周辺の草刈りなどを行っていたということです。

今年、熊本県内でSFTSを含むマダニが感染源の疾患の報告は13件ありますが、死亡したのは初めてです。県内では2006年以降、マダニが感染源の疾患が510件確認されていて、14人が死亡しています。

熊本県は、マダニの生息地である森林や草地のほか、自宅の庭の手入れをするときも長袖・長ズボンを着用するなど肌の露出を少なくすること、マダニにかまれた後に

発熱などの症状があった場合には、医療機関を受診することなどを呼びかけています。