宮城の気仙沼湾、豊かな森が育む  岩手・一関で植樹祭

AI要約

気仙沼湾に注ぐ大川の上流に豊かな森を造る「森は海の恋人植樹祭」が行われ、地元の小学生や全国各地から約800人が1100本の広葉樹を植えた。

イベントは1989年から続けられており、森は海の恋人理事長の畠山さんが参加者に「森、川、海は一つ」と呼びかけた。

参加者は斜面に苗木を植え、山の役割を感じるために訪れた人々が笑顔で活動した。

宮城の気仙沼湾、豊かな森が育む  岩手・一関で植樹祭

 気仙沼湾に注ぐ大川の上流に豊かな森を造る36回目の「森は海の恋人植樹祭」が2日、岩手県一関市室根町の矢越山ひこばえの森であった。地元の小学生や、北海道から沖縄まで全国各地から約800人が集まり、広葉樹約1100本を植えた。

 宮城県気仙沼市のNPO法人「森は海の恋人」と室根町第12区自治会が主催し、1989年から毎年続けている。開会式で、森は海の恋人理事長の畠山重篤さん(80)は「子どもたちの参加が年々増えている。森、川、海は一つという意味を考えながら、木を植えてください」と呼びかけた。

 参加者は林道を登って標高300~400メートルの植樹会場に移動。約50アールの斜面に設置されたくいの根元を掘り、高さ約1メートルのナラやブナ、カエデなどの苗木を丁寧に植えた。

 昨年に続き、2回目という一関市の会社員千葉裕太さん(38)は妻、小学生の男児2人と参加し「この経験を通じて山の役割を感じてほしい」と話した。

 友人7人で訪れた東京都葛飾区のNPO法人役員渡辺裕美子さん(58)は「海に暮らす人が山に木を植える運動が、これほどまでに広がったことはすごいこと。歩ける限り、参加し続けたい」と笑顔を見せた。