“黄色のアオガエル”公開 専門家「相当頑張って生きたのでは」

AI要約

和歌山県立自然博物館で展示されている黄色のアオガエルは、日本固有種で田辺市で発見された珍しい個体だ。

黄色のアオガエルは紫色素を作る遺伝子が欠損している可能性が高く、アルビノではないとされている。

アオガエルの研究を専門とする学芸員も驚き、緑色の個体との比較展示を行っている。

“黄色のアオガエル”公開 専門家「相当頑張って生きたのでは」

 和歌山県立自然博物館(海南市船尾)で、“黄色のアオガエル”が展示されている。田辺市の畑で発見されたシュレーゲルアオガエルの成体(体長約5センチ)で、一般的には緑色のため、鮮やかな黄色は珍しいという。

 博物館によると、シュレーゲルアオガエルは日本固有種で、県内の里山でも多く見られるという。黄色の個体は、田辺市の廣田守政さんが4月10日に自身の畑で作業中に見つけた。アオガエルの緑色は、黄色と紫の色素から作られるとされ、紫の色素を作る遺伝子が欠損している可能性が高いという。目や指先は黒いため、メラニン色素を持たない「アルビノ」ではない。

 カエルの研究を専門とする高田賢人学芸員も「黄色いアオガエルを見たのは初めて。黄色だと目立つため鳥などに捕食されやすく、相当頑張って生き延びたのでは……」と驚いた様子。「緑色の個体と一緒に展示しているので、ぜひ実物を見比べてほしい」と呼び掛けている。

 入館は午前9時半~午後4時半。入館料は大人480円、高校生以下無料。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。問い合わせは同館(073・483・1777)。【安西李姫】