60代「ものの持ち方」が正反対な夫婦の暮らし。捨てられない夫から学んだこと

AI要約

夫婦仲は良好ながらも、ミニマリストとマキシマリストという異なる考え方の夫婦の物の持ち方について

夫の趣味小屋やリメイクした家具など、夫の特徴や趣味の世界について

夫の聖域としての小屋や部屋の存在、夫婦間での物の持ち分担に関するルールについて

60代「ものの持ち方」が正反対な夫婦の暮らし。捨てられない夫から学んだこと

老後、元気なうちに家の片づけを進める人が増えています。しかし難しいのが、家族、とくに夫の持ちものの扱い方。妻は片づけたいのに、夫はそうではなく、考え方の相違でトラブルになることも少なくありません。ここでは、ミニマリストのponpocoさんが母親の暮らしについて書いた著書『66歳、まずやってみる。人生を愉しむシンプル暮らし』(扶桑社刊)より、築40年の一軒家に暮らす66歳のシンプル暮らしの達人・pocohahaさんが、“ものを捨てられない夫”とどのように暮らしているかを、抜粋にてご紹介します。

私の夫は、ミニマリストの正反対。生粋のマキシマリストです。

夫はとにかくものを捨てられない性分で、私が手放そうとしたものを「捨てるなんてもったいない」と言って、よく自分でリメイクして使っています。

家の中のものの増減でいうと、減らしたようで減っていないということが多々あるわけです。でも夫婦仲は良好だと思います。それはお互いに干渉しすぎないようにしているから。

我が家の庭には、車庫を改造してつくった夫の趣味小屋があります。外観はボロボロですが、扉を開ければそこは夫の「好き」が詰まった夢の秘密基地。多趣味な夫がコツコツ集めてきたものたちが所狭しと並んでいます。

小屋で使っている家具は、母屋で使っていた家具をリメイクしたものばかり。低予算で工夫して心地いい空間をつくり上げる、夫の発想力と技術力にいつも驚いています。

仕事がない日は、夕食の時間になるまでその小屋でのんびり過ごすことが夫の日常です。革の椅子にゆったり腰かけて演歌やアメリカンポップスのレコードを聴いたり、近所の友人を招いて一緒にテレビで競馬や相撲を観戦したり、スーパーで自分の好きな食材を買ってきて卓上コンロで料理したり、毎日とても楽しそうにしています。

夫は寂しがりやですが、束縛されることは苦手で、ひとりの時間や自由にできる場所が絶対に必要なタイプです。そのため、この小屋を「夫の聖域」として捉え、私は一切干渉しないようにしています。これは母屋にある夫の部屋も同じです。

どんなに片づけたくても、夫の持ちものには基本的に手を出しません。その代わり、リビングやキッチンなどは私の自由にしていいと夫婦間でルールを決めています。