新幹線の並び席で荷物を隣の席に置く乗客…「一人」で「2席」使うのはアリ?

AI要約

公共交通を利用する際には、他の乗客に迷惑をかける行動を慎むべきであるが、荷物を座席に置くなどのマナー違反は少なくない。

新幹線や電車内で座席を荷物で占有する行為は他の乗客に迷惑をかける可能性があり、問題視される。

自由席でも指定席でも、一人が2席分を占有する行為はルール違反となり、周囲の乗客に迷惑をかけることになる。

新幹線の並び席で荷物を隣の席に置く乗客…「一人」で「2席」使うのはアリ?

公共交通を利用するときは、ほかの人へ迷惑になる行動を慎むべきですが、マナーが欠けた行動を目にすることは少なくありません。

代表的な例として挙げられるのは、新幹線など電車内で座席に荷物を置く行為です。「荷物を置けばほかの人が隣に座りにくくなる」と本人が考えているかは別として、荷物があると実際ほかの乗客にとって迷惑となることがあります。

本記事では、新幹線の並び席で、一人の乗客が2席分を使うことは問題になるか調べました。

新幹線には自由席と指定席の2種類があります。

自由席に乗る場合、自分専用の座席は存在しません。あくまで「すいていれば座れる席」であるため、乗客が多ければ座れない可能性もあります。

この点を踏まえると、当然一人が2人分の席を占拠することは許されないでしょう。一人分の席ですら約束されていないからです。

では指定席はどうかというと、やはりNGです。

JR東日本の「旅客営業規則」第182条の4によると、座席指定券の効力は「券面に指定された列車、旅客者若しくは座席」に限ると記載されています。つまり「指定された新幹線の特定座席」にしか座れないということになります。意外かもしれませんが、同じ列車の自由席に座ることも許可されていないようです。

この点を考慮すると、使うことを許可されていない隣の席に荷物を置くことは、NGといえるでしょう。

もしかしたら「2席分の指定席料金を支払って、並び席を確保すれば荷物を置ける」と考える人がいるかもしれません。

しかしこのケースにおいても、基本的に一人で2席を使うことはNGと考えられます。

前述の「旅客営業規則」第147条によると、同じ乗客が同一区間で有効な2枚以上の同種の乗車券や指定券を所持する場合、そのうち1枚のみの使用が可能となっています。

つまり2枚の指定席の券を持っていても、使えるのは1枚だけであり、使えるのは1座席のみです。

今回のケースでは、乗客が並び席を自分と荷物とで占拠しています。自由席か指定席かにかかわらず、一人で2席を確保できない以上、乗客はルール違反をしていることになるでしょう。

この場合、2席を占有している乗客に、席を空けるよう直接伝える方法もありますが、トラブルに発展しそうだと思ったら、車掌に伝える方がいいかもしれません。