「無事があたりまえ」ドラマで憧れて、緊張感と達成感が日々あるエアラインエンジニアに

AI要約

飛行機のエンジニアであるエアラインエンジニアについて、女性エンジニアの活躍や仕事の内容について紹介されています。

藤内由紀子さんが航空整備士を目指した経緯や学びの道のりについて述べられています。

女性エンジニアが業界で活躍するためには理系の学びや研究に取り組む姿勢が重要であることが示されています。

「無事があたりまえ」ドラマで憧れて、緊張感と達成感が日々あるエアラインエンジニアに

飛行機のエンジニアといえば、よくドラマなどで登場する「航空整備士」をイメージする方が多いのではないでしょうか。最先端技術の結晶である航空機を、自らの手で点検・整備する航空整備士も実は「エアラインエンジニア」の役割の一つでしかありません。それ以外にもエアラインエンジニアには、整備の計画を立てる役割、新しく導入する飛行機の仕様を決定する役割など、様々な役割があり、もちろん女性も活躍しています。エアラインエンジニアとして活躍するためには、どのような学部や学科で、どんな勉強をすることが必要なのでしょうか。実際に活躍する女性エンジニアに話を聞きました。

エアラインエンジニアは「安全、安心、快適な飛行機を定刻通りに利用者に提供する」という大きな役割を担っています。

全日本空輸(ANA)の整備センター機体技術部フリート運用技術チームに所属する藤内由紀子さんが航空整備士になりたいと思ったのは、幼いころの経験とドラマの影響からでした。

「祖父母の家に行く際、よく飛行機を利用していたので、小さいころから私にとっては身近な乗り物だったのですが、『この重い鉄のかたまりが、なんで空を飛ぶのだろう』という疑問をずっと抱いていました。そんなときにドラマ『GOOD LUCK!!』を見て、柴咲コウさん演じる女性航空整備士が格好よく見えて、目指したいと思うようになりました」

首都圏の私立中高一貫校に進み、高校2年での文理選択では、将来の夢へ向けて、理系を選択しました。

「女子校だったせいか、文系に進む友人が多かったです。私は理系を選択したものの、小学生のときから算数が大の苦手。ただ、物理は身近な現象を式で表せる点が面白くて、物理系の学部を志望することにしました」

大学受験では得意科目で苦手な数学をカバーし、2008年に私立理系大学理学部に進学しました。圧倒的に男子が多く、女子は1割にも満たない環境で、「男子校に転校したみたいだった」と振り返ります。学部卒業後は大学院に進み、圧電材料をどのように社会で応用できるかという研究に取り組みました。