カルティエが描く女性のこれから「ともに生き、ともに輝く未来へ」 伝統と革新

AI要約

2025年大阪・関西万博に出展するカルティエが「ウーマンズ パビリオン」を通じて女性のエンパワーメントやサステナビリティーに焦点を当てる。

ジェンダーによる不平等は単独では解決できず、多くの人の意識変革が必要とされている。

カルティエは女性起業家支援や次世代教育を通じて、社会問題に取り組む女性リーダーの育成を推進している。

カルティエが描く女性のこれから「ともに生き、ともに輝く未来へ」 伝統と革新

来年4月の開幕まで7カ月に迫った2025年大阪・関西万博。仏高級ブランド「カルティエ」は、内閣府などと共同で「ウーマンズ パビリオン」を出展する。「ともに生き、ともに輝く未来へ」をテーマに、女性のエンパワーメント(力・権限の付与)や、世代間の平等、サステナビリティー(持続可能性)について考える展示を計画している。

「ジェンダー(性別)による不平等は、女性だけで解決できる問題ではありません。男女や世代を問わず多くの人の気付きにつなげられたらと思います」

カルティエ ジャパンのプレジデント&CEO(最高経営責任者)、宮地純さんはこう説明する。

■女性起業家や次世代の学びを支援

21年のドバイ万博に続く「ウーマンズ パビリオン」の出展は、受け継がれてきたブランドの想いの象徴でもある。1933年に初代クリエイティブディレクターに就任したジャンヌ・トゥーサンを皮切りに、女性の自立や活躍を社内外で推進してきた。2006年には女性起業家を支援する「カルティエ ウーマンズ イニシアチブ(CWI)」を創設。これまで環境や教育、ジェンダーなどの社会課題に向き合う66カ国の計330人を選出し、助成金の総額は950万ドル(約14億円)に上る。

「女性リーダー同士が学び、助け合うコミュニティーも構築し、成長を後押ししています。課題解決につながるビジネスの発展は、社会への影響力を飛躍的に拡大する力を秘めていると思います」

日本国内でも22(令和4)年、女性リーダー育成を目指して一般社団法人「カレッジ・ウイメンズ・アソシエーション・オブ・ジャパン(CWAJ)」 と共同で奨学金制度を創設。食糧問題に取り組む学生などの海外大学院への留学を支援する。同年には筑波大と「DE&I(多様性、公平性、包括性)」をテーマに共同研究プロジェクトを立ち上げ、次世代とともに社会の変革を目指している。

「女性の活躍を訴える必要のない時代が理想だと思います。若い世代はジェンダーなどの考え方が確実に変化しているので、未来へ向け流れを加速させることが大切です」

■普遍的な美しさ支えるサステナビリティー