時計とメガネとレモンサワー【新連載:男の自己満コーディネイト Vol.1】“レトロフューチャー”な時計とメガネでマンネリを打破する

AI要約

時計とメガネの相性を探る“男の自己満コーディネイト”連載。メガネと時計の洒落感が相乗効果を生む。

テイストを揃えた“レトロフューチャー”な時計とメガネの魅力に焦点を当てる。未来像を描く中に古き良き要素を取り入れる。

“ゾディアック”の“アストログラフィック レトロフューチャー(1970年代製)”を紹介。独特のデザインと親しみやすさが魅力。

時計とメガネとレモンサワー【新連載:男の自己満コーディネイト Vol.1】“レトロフューチャー”な時計とメガネでマンネリを打破する

こだわりを主張できる2大プロダクトである時計とメガネ──。それぞれに愛情を注ぎたいのはもちろんだが、この二つが相思相愛だと洒落感は倍増しになる。そこでお送りする、メガネと時計のベスト相性を探る“男の自己満コーディネイト”連載。撮影の舞台は、昼はメガネ店&喫茶、夜はクラフトレモンサワーBARとなる御徒町の知る人ぞ知る名店“ルッテン_”。アナタにぴったりの眼鏡と時計、ついでにレモンサワーやいかに!?

人生の半分をアメカジで過ごしてきた大人が「流行りだからオーバーサイズのセットアップを着よう」と言われても、ハードルが高いのは当たり前の話。でも、気分転換に「いつもと違う時計とメガネを着けてみよう」と言われたら? チャレンジもしやすいのではないだろうか。

時計とメガネは、小物というくくりでありながら人の印象を大きく左右する。これがハマっているだけで、同じ着こなしでもグッと洗練されたそれに見えるのだから、試してみない手はない。

そこでまず意識したいのは、時計とメガネの“テイスト”を揃えること。今回は、“レトロフューチャー”な時計とメガネにフォーカスしたい。決して奇抜じゃないのに洒落て見える、マンネリ打破にうってつけのコンビである。

本題に入る前に、“レトロフューチャーとは何ぞや?”から話を進めよう。手持ちの広辞苑を開いても載っていなかったのでデジタル大辞泉の力を借りると、そこには“過去のSF作品などに描かれた未来。また、それらに登場する文化・ファッション・デザインなどを取り入れた現代の芸術作品や工業製品”とある。もっと平たく言えば“昔考えられていた未来像”ということになるだろう。

当然、考える人によって未来像は異なるのだが、ここには大きなステレオタイプが存在するように思う。ステレオタイプとは、まだ見ぬ未来を描きながら旧時代の技術なり様式美なりが色濃く残っていることである。『スターウォーズ』のC3POしかり、『ブレードランナー』のカオスな街並みしかり。これが『ドラえもん』の描く未来になると、途端にレトロの要素が薄れてしまう。さておき、レトロフューチャーには人の知的好奇心をくすぐり、懐かしさとともに憧れの念を抱かせる魅力がある。

そこで今回スポットを当てる時計が、“ゾディアック”の“アストログラフィック レトロフューチャー(1970年代製)”である。看板に偽りなしとは、まさにこのこと。我々の思い描くレトロフューチャーを地で行くようなスタイルの一本であり、横から見るとUFOのような形状をしたGFケースや、“ミステリーダイアル”と呼ばれる宙に浮かんだように見える針に、唯一無二の個性がある。

しかし、丸みを帯びた形状や遊び心あふれるそのデザインは同時に親しみを感じさせ、エイジングの具合も相まって、意外なほどに手馴染みがよい。ゴールド色の時計にありがちな成金趣味とは無縁なところも、好ポイントといえよう。