明治~昭和にかけて描かれた「少女」たち 「自分の目を信じ…」収集した作品191点を展示 9月22日まで【高知発】

AI要約

高知市で開催されている、明治から昭和にかけて描かれた「少女」をテーマにした絵画展が紹介されている。

作品を収集した81歳の画廊の代表のエピソードや展示されている作品の魅力が述べられている。

展覧会の見どころや開催期間、主催情報が紹介されている。

明治~昭和にかけて描かれた「少女」たち 「自分の目を信じ…」収集した作品191点を展示 9月22日まで【高知発】

高知市で開催されている、明治から昭和にかけて描かれた「少女」をテーマにした絵画展。121点の作品を収集した81歳の画廊の代表に話を聞いた。

高知市の県立美術館で開かれている企画展「発掘された珠玉の名品少女たち」。明治、大正、昭和にかけて「少女」をテーマに描かれた121点が展示されている。

作品を収集したのは、半世紀にわたって京都で画廊を営む星野桂三さん、81歳だ。

星野画廊・星野桂三代表:

作者の名前、勲章、経歴、これによって売れるか売れないかが決まっているから、あなたも気をつけてと言われたが、「なにくそ!そんなあほな話おかしいやろ」と思って、自分の目を信じて、いいなと思うものをずっと家内と2人で集めてきております。

その思いで発掘したのが、明治から大正にかけて活躍した笠木治郎吉の水彩画『下校の子供たち』(1899年ごろ)だ。明治時代の尋常小学校に通う子供たちをリアルに描いている。

星野画廊・星野桂三代表:

明治33年(1900年)に、女の子が男の子と一緒にこれから勉強できるんだという姿。そろばんを抱えて習字の練習やいろんなものをぶら下げて“これから頑張るんよ。私もやれる”という女の子の表情が出ている。

そのほかの作品の見どころを解説していく。

夏の日の朝に真っ赤な花を摘む女性が描かれている『花摘図(はなつみず)』(1911~1912年)。無数の点で描く点描画の技法をベルギーから日本に持ち込んだ太田喜二郎の代表作だ。

詩人で小説家の島崎藤村の息子、島崎鶏二の作品『朝』(1934年)は、水際に立ちすくむ少女を描いている。足もとは裸足で、手には白い花を持っていてとてもミステリアスだ。

星野画廊・星野桂三代表:

美術とわれわれの間にあるのは心。100年前、50年前、70年前に描かれたもので、作者は誰かわからんけど、今見て良い絵やなと思っていただいたらうれしい。そのことが絵描きの供養にもなるし、作品のためにも美術館のためにもなる。

戦後に活躍した下村良之介の作品『たこ焼き』(1980年)も、星野さんによって脚光を浴びるようになった。

首を伸ばしたこ焼きを頬張る舞妓がまるで妖怪のようで、下村はその革新的な画風から「日本のピカソ」とも呼ばれた。

星野さんは、市場価格がどうであるのか、そんなことはあまり関係ないと話す。

星野画廊・星野桂三代表:

たまたま見かけた絵が心を打つものでなくてはならないというのがまずスタートラインで基本的なスタンスです。

この企画展は、県立美術館で9月22日まで開催している。

(高知さんさんテレビ)