食べてウマい魚種も! 暑い夏の「海釣りターゲット」3種!「狙いどき&タックル」基本と「実釣のコツ」

AI要約

夏の海釣りのターゲットとして、シロギス、スズキ(シーバス)、マゴチの3種類がおすすめされている。

夏の海釣りでは、朝夕のマズメ時に釣行することや潮の動きを活かすことが重要である。

それぞれの魚種に適したタックルや釣り方が紹介されている。

食べてウマい魚種も! 暑い夏の「海釣りターゲット」3種!「狙いどき&タックル」基本と「実釣のコツ」

 夏の海は水温が高くなり、魚が釣りづらくなるといわれている。とはいえ、旬の魚に狙いを定めれば、きっと釣果はついてくるはず! 本記事では、夏の海釣りのターゲットで特におすすめの3魚種と、その釣り方について解説する。

 海水温が高くなる夏は、釣れる対象魚がほかの季節よりも少なくなる。それは高い水温が苦手な魚種が多いからだ。また海中の酸素量が少なくなり、プランクトンが減ることで魚の活性が下がるともいわれている。では、夏の海釣りは釣果が期待できないかというと、実はそうでもない。魚にもそれぞれ適水温があり、水温が高い時にも釣りやすい魚がいるからだ。

 夏に釣れやすい魚はいるが、そのターゲットを釣る可能性を高めるためにはちょっとしたコツが必要。簡単に実行できることなので、ぜひ実践してもらいたい。

●朝マズメ・夕マズメの釣行を基本にする 朝夕のマズメ時は水温と気温が下がり、プランクトンが浅場に寄ってくる。それに影響されて小魚が集まり、さらに小魚を食べに大型魚がやってくるため、魚の活性が高くなる。マズメ時は夏場でも釣果が期待できる時間帯なのだ。時間に都合がつくなら、ぜひこのタイミングを狙ってほしい。

●潮の動き出しがチャンス 干潮(潮位が最も低い時)や満潮(潮位が最も高い時)前後は、潮が動くタイミングなので、海がかき混ぜられやすい。また、特に大潮など干満の差が大きい日にも潮は動きやすく、水温が下がりやすい。大潮や潮の動き出す時間帯はプランクトンの動きが活発になるため、プランクトンに集まる小魚を狙ってターゲットとなる魚も浅瀬にやってくる。マズメ時の次に狙いたいタイミングだ。もちろん、マズメの時間帯と潮の動き出しが重なった時はさらにチャンスだ。

 夏の海で狙えるオススメの魚種を3つ紹介する。暑い夏でも活性が高く、釣れる可能性が高い魚だ。3魚種ともに淡白な白身で食べてもおいしいのが魅力だ。

●1. シロギス シロギス釣りは、夏の釣りの風物詩といってもいいだろう。比較的高い水温でも活発に群れで行動するため、数釣りも期待できる。仕掛けとオモリを海底に這わせて底をズルズルと引いて誘う釣りであるため、根掛かりの少ない砂底の海がオススメだ。

●おすすめのタックル【ロッド】

4m(13フィート)前後を使用するのが一般的。本格的なキス釣りファンは30号(約112g)前後のオモリを使用して大遠投でシロギスを狙うが、ターゲットは意外と岸際にもいる。ビギナーがサーフからのキス釣りを楽しむなら、10フィート前後のルアーロッド(シーバスロッド)で十分だ。その場合は、5~7号程度のオモリを使用するのがよい。

【リール】

本格派なキス釣りファンは、200mの遠投を可能にする専用モデルを使用する人もいるが、手持ちのルアーロッドにセットする場合は、300g程度の3000~4000番程度のスピニングリールを使用するとバランスがよい。

【オモリ】

キス釣りでは「ジェット天秤」や「ナス型オモリ」を使用することが多い。キス専用ロッドなら20~30号、手持ちのルアーロッドなら5号前後でよいだろう。

【ライン・力糸】

遠投性に優れ感度のよいPEラインがおすすめ。投げ釣りのラインシステムにあるPEラインと仕掛けをつなげるリーダーの役割を持つ力糸(ちからいと)は、ナイロンやフロロカーボンの1~5号を目安に使用する。

【針・仕掛け】

仕掛けは市販のキス仕掛けで十分。数釣り用に5本針・10本針などもあるが、風に煽られると糸絡み(トラブル)が多発するので、3本針がおすすめ。

●2. スズキ(シーバス) スズキの適水温は14~18℃といわれているが、夏でも釣果実績のある魚だ。スズキは小魚を好んで捕食するフィッシュイーターなので、釣り場付近に小魚の群れがいるかどうかが大きく影響する。スズキは1匹釣れると立て続けに釣れることもあり、引きもパワフルで人気のターゲットだ。

●おすすめのタックル【ロッド】

砂浜から狙うなら10フィート、港湾部なら8フィート前後、大規模河川・河口部では9フィート前後を目安に選ぼう。ロッドの硬さ(調子)は、使用するルアーの重量を目安にしたい。30g以上のルアーならMH(ミディアムヘビー)、10~20g程度のルアーが中心であればML(ミディアムライト)が扱いやすい。

【リール】

各社から出ているスピニングリールがオススメ。10フィート前後のロッドには4000番、8~9フィートのロッドには3000番を目安にセットしよう。

【ライン】

PE1号を目安にし、根が点在するポイントや磯場でも1.5号であれば十分だ。リーダーは擦れに強く耐久性のあるフロロカーボンの5号(20lb)程度が一般的。

【ルアー】

100mm前後のミノーを中心に、バイブレーションなどを使用する。これらのルアーで反応がない時は、ワームをジグヘッドにセットして狙うのがおすすめ。スズキを船から狙う場合は、シンキングペンシルやジグなども有効だ。

●3. マゴチ 夏に釣れるマゴチは「照りゴチ」とも呼ばれ、照りつける太陽下で砂に隠れキスやイワシなどの小魚を捕食する夏の代表的なルアーのターゲットだ。スズキなどと同じくフィッシュイーターなので、ルアーによく反応してくるうえに、大変美味しい高級魚だ。

 マゴチは砂底の下層域に生息しており、砂の中に身を潜めていることが多いので、海底を狙う釣りになる。そのため、広大な砂浜や底が砂地の防波堤から狙うのが一般的だ。

●オススメのタックル【ロッド】

サーフなら10フィート前後。防波堤なら8~9フィートがおすすめ。調子はM(ミディアム)からMH(ミディアムヘビー)がマゴチの強い引きに対応する。

【リール】

スピニングリール3000~4000番クラスが扱いやすい。

【ライン】

PEライン1号を基準に、リーダーはフロロカーボンの5号程度が扱いやすい。

【ルアー】

底付近をゆっくり泳がせるシンキングペンシルや、底を取りやすいジグを基本にするとよいだろう。近年のジグはリールのタダ巻きでよく泳ぐものが多いので、30gを目安にフィールドの条件に合わせた重さをチョイスしよう。

●朝夕のマズメ時の比較的涼しい時間帯に3魚種を狙ってみよう 夏の海釣りは気温も高く、釣り人にとっては過酷な季節だ。しかし今回紹介した3魚種は、夏が旬の魚で釣果につながりやすい。チャンスタイムとなる比較的涼しい朝夕のマズメ時の時間帯に的を絞れば、真夏でも釣りを楽しめる。今まで夏の海釣りを苦手としていた方も、ぜひこの魚種をマズメ時に狙ってみてはいかがだろうか。

須藤 雄飛(すとう ゆうひ)

釣り歴20年の釣りバカ。

結婚する前は年間釣行数200日だったが、現在は子育てに忙しいサンデーアングラー。

サーフでの釣りが大得意!