なぜ頑張らない? なぜやる気を出さない?…中学受験の親がイライラから解放される、とっておきの方法

AI要約

中学受験における親子の関係や受験軸の重要性について述べられている。

受験軸を設定することで子どもの自己決定能力が向上し、やる気が出ることが強調されている。

子どもが自らの動機で受験勉強に取り組むことが成績向上につながることが示唆されている。

なぜ頑張らない? なぜやる気を出さない?…中学受験の親がイライラから解放される、とっておきの方法

これは私が20年以上、中学受験の現場を取材し続けて得た実感です。

中学受験で、実際に受験をするのは子どもです。でも、受験のレールを敷き、サポートするのは親の役目。

「受験」という過酷なレースに親子で一緒に挑むからこそ「偏差値」に振り回されたり、周りの子と成績を比べて落ち込んだり。日々入ってくるさまざまな情報に敏感になってしまい、家族間ですれ違いが起き、何のために受験しているのかわからなくなっていく……。こうして「中学受験の沼」にハマる親子を何組も見てきました。

だからこそ、中学受験を成功させるためには「何のために受験するのか」という「受験軸」が欠かせません。

この受験軸さえ見失わなければ、どんな結果になっても後悔しないといえるのです。

・頑張っているのに、子どもの成績がなかなか伸びない

・他の子と比べて、子どもの成績にムラがある

・子どもが自分で受験を始めたのに、やる気にならない姿にイライラ……

・受験や生活のことで、親子でケンカが絶えない

受験軸をつくると、こうした悩みも消えるといったら、驚かれるでしょうか。 なぜ、受験軸によって悩みが消えていくのか。順を追って説明していきますね。

まず、受験軸は「何のために受験をするか」「どう受験するか」という家庭での軸です。拙著『親子で勝ち取る最高の合格』で詳しくお話ししていますが、この軸は必ず子どもと一緒に決めます。

一緒に決める、つまり一部であっても「子どもが自己決定すること」で、子どものやる気が出るようになります。すると「子どもがやる気にならない」という悩みが消えていくのです。

子どもが最もやる気になるのは、「親の言いなり」ではなく、自分でどういう受験にするか自発的に決めたときです。

自発的に決められれば、ときには疲れてダレたり、モチベーションが低下したりすることもあるでしょうが、また復活できます。

また、受験軸を決めることは、受験勉強の理由(動機)を決めることでもあります。

勉強の動機と成績には深い関係があるのをご存じでしょうか。ある調査では、「勉強をすることが楽しいから」「自分の夢をかなえたいから」などの自律的な動機で勉強する子どもの成績が、動機がないまま勉強をする子より高いということがわかりました。

当然の結果と言えるかもしれませんが、自分で決めた軸(動機)をベースに、受験に向かうことで成績も上がりやすくなるといえるでしょう。