東大卒リケジョ「バチェロレッテ」は1カ月で男性のどこを見極めるべきだったのか?(植草美幸)

AI要約

婚活リアリティ番組「バチェロレッテ・ジャパン シーズン3」での20代東大卒リケジョの結婚相手選びについての考察。

ファイナルローズを渡した男性との結婚に至らなかった理由や婚活中のポイントについて。

お見合いや婚活パーティーでの相手選びにおける重要なポイントと最初に聞くべきこと。

東大卒リケジョ「バチェロレッテ」は1カ月で男性のどこを見極めるべきだったのか?(植草美幸)

【独身者5割時代へ あなたは結婚したい?】#5

 7月に最終回が配信された婚活リアリティ番組「バチェロレッテ・ジャパン シーズン3」では、20代の東大卒のリケジョが登場。経産省を経て宇宙関連ビジネスにかかわる品のある女性だったが、番組途中で辞退者が出たり、ファイナルローズの相手とも帰国後にお別れを選んだことが話題になった。バリ島での撮影期間は約1カ月といわれ、短期間だったのも影響したのだろうが、婚活中の人が学ぶ部分も多い。改めて振り返った。

■ファイナルローズを受け取った男性と上手くいかなかったのはどうして?

 この番組の趣旨から考えれば婚活なので、男女ともに相手のスペックは関係します。基本的に”女性よりも条件面で劣る”という関係性の男性とは結ばれる可能性は低い。たとえば女性が35歳を過ぎてくれば、精神的な余裕が出て「私がバリバリ働くから」と年収が低い男性を選ぶケースも出てきますが、20代はその発想になりにくく、バチェロレッテの場合も学歴含めて気おくれした男性が少なくなかったでしょう。また、今回の旅は、短期間だったこともあり、本来の彼女の姿を見せる時間がちょっと足らなかったんじゃないかなと思うんですね。

 最後の方で、3人に絞った辺りくらいからはかわいらしい一面、甘えた一面が、仕草・話し方・声のトーンや顔つきなどでずいぶんと出てきたんですが、正直遅かった印象です。

 一般の婚活でも、第一印象(一回目のお見合い)ではそこまで詳しい話はしない場合もありますが、少なくても4回目ぐらいのデートまでにはお互いの結婚観をしっかり擦り合わせます。2人3人と同時進行するので、全員に同じ質問をするんです。その中で一番自分が「この人だったらやっていけるかな」「この人の考え方・生き方だったら自分も合わせられるかも」という人を決めて、その方と真剣交際に入る。婚活ではここまでの期間を「仮交際期間」と言いますが、この仮交際期間が番組では1カ月で、時間の使い方が表面的になってしまったように感じます。

 ファイナルローズを受けとった男性は、第一印象が良かった相手に渡すバラも受け取った男性でした。顔も好みだったのでしょうし、正直スペックで選んだ部分もあるでしょう。医者で実業家なら彼女の経歴からも価値観が合う可能性が高い。スポーツ選手だったら、関わってきた世界が離れていますし将来も不透明な部分があるため、最後まで残らなかったかもしれません。ただ、その男性とはカップルにはなれたとしても、結婚となればどのみち無理だったでしょう。早い段階で、彼が大阪で父親の病院を継ぐ可能性があると知っていたら、選択肢に入らなかったのではないでしょうか。まだ20代で自分のやりたいことが決まっている彼女が、東京を離れる想像がつかないですから。男性たちのパーソナルな部分がわかったのが終盤で、お互いの将来の計画への言及もなかったため、婚活ではうまくいかないパターンです。

■お見合いや婚活パーティーで「次会うか」を決めるポイント

 お見合いでも婚活パーティーでも、短い時間で「またこの人に会うか」を決めるためには聞いておくポイントがあります。物理的な問題として、まず居住地です。お互いの住んでいる地域からデートがしやすい環境か。車移動が必須だったり新幹線の距離なら厳しいでしょう。

 また例えば同じ東京でも、都心部に住み続けてそこに大きな利便性を感じている人が、結婚して23区外や隣県に住もうとするかと言えば、恐らく住まないでしょう。同じ県内や地方だけれど、海岸沿いに住んでいる人と山沿いに住んでいる人の場合も、結婚したら来てほしいと言われたら受け入れられるかは大きな問題になります。

 結婚は衣食住が基本です。衣は実際に会えばお金のかけ方やセンスがわかりますが、食と住は聞かなければわかりません。食に関しては、ランチや夕食で1人で外食する時に選ぶお店を聞きましょう。牛丼何百円っていう人もいれば、イタリアンレストランで2000円をかける人もいるでしょうし、外で1500円使うんだったら少し良い食材を買って自炊するという人もいます。食文化を聞くのが一番価値観をすり合わせやすいです。

 婚活では本来そういうことを聞くべきなのに、多くの人が関係ない無駄な話をしてしまっています。これまでの生き方や深い話を聞くのは回数を重ねてからでも問題ありませんが、衣食住の価値観や将来どうしたいかは、最初に確認しなければ時間を無駄にしてしまう。その人の今の顔や肩書、経済的な状況だけではなく、将来の相手として向き合うことが重要なのです。

(植草美幸/恋愛・婚活アドバイザー)

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