朝風呂で仕事も快調!鳥取駅の徒歩圏内に四つの天然温泉銭湯

AI要約

旅が好きな筆者が、普段通りに生活しながら鳥取市での「3日ぐらし」を過ごす。

筆者は、地元でも旅先でも夕方近くには昔ながらの銭湯を訪れる習慣があり、それが非日常体験としての楽しみである。

仕事がたまっていた筆者は、鳥取市に来てまず温泉に入り、その後カフェで仕事をして労働意欲を高める。

朝風呂で仕事も快調!鳥取駅の徒歩圏内に四つの天然温泉銭湯

旅が好きだからといって、いつも旅ばかりしているわけにはいかない。多くの人は、人生の時間の大半を地元での地道な日常生活に費やしているはず。私もその一人だ。が、少し異なるのは、夕方近くにはほぼ毎日、その地域で昔から続く銭湯(一般公衆浴場)ののれんをくぐることだろうか。この習慣は地元でも旅先でも変わらない。昔ながらの銭湯の客は、地域の常連さんがほとんど。近場であれ旅先であれ、知らない人たちのコミュニティーへよそ者として、しかも裸でお邪魔することは、けっこうな非日常体験であり、ひとつの旅なのだ。

もったいないくらい空いている高速バスで三宮から2時間半。鳥取は初夏の日差しにあふれていた。

今日からこの街で「3日ぐらし」である。

旅に出るとつい欲張っていろんな場所へ行ってみたくなる。でも、先月から思いつきで始めた「3日ぐらし」は、よその街で、できるだけ普段通りに生活するというもの。

持参したパソコンで普段通りに仕事し、観光しない、グルメしない。先月それを高岡でやってみたところ、なんだかその街の新住民になったかのような新鮮な気分が味わえたと同時に、自宅でウンウンうなってるよりよっぽど仕事がはかどった。

これはいい! すっかり味をしめて、今月は鳥取市に来た。

じつを言うと、けっこう仕事がたまっていた。着いてすぐにカフェでパソコンを広げようかとも思ったが、ずっとバスで座っていたので腰を伸ばしたい。鳥取は過去に何度か来ているが、街なかに温泉が湧いており、徒歩圏内に4軒の温泉銭湯(一般公衆浴場=銭湯でありながら天然温泉)が営業している温泉タウンだ。普段より少し時間は早いけど、ひとっ風呂いってしまおう。駅から最寄りの日乃丸温泉が定休日だったので、次に近い元湯温泉へ。速やかに番台でお金を払い、服を脱いだ。

元湯温泉は1925(大正14)年開湯の古い温泉だが、2006年に改築された館内はピカピカ。それでも湯船の周囲には、50度近い源泉の成分がしっかりとこびりついている。湯は熱いがマロマロとして、湯船の縁から常にあふれているのがうれしい。そこへ全身をゆだねる。湯船の縁に後頭部を乗せると体じゅうの力が完全に抜けて、おなかが水面に浮いてくる。あぁ、バチ当たりなほどの極楽だ……。

さっぱりすると憑(つ)きものが落ちたように労働意欲が湧いてきた。その足で駅構内の電源付きのカフェに入り、日が落ちるまで猛然と仕事をした。風呂上がりにビールも飲まず、こんなに仕事をするなんて、普段の生活ではまずないなぁ。