エスプリ、投資家との中華圏事業売却交渉を断念 今後は他のオファーを検討

AI要約

ファッションブランド「エスプリ(ESPRIT)」を展開するESPRITが、中華圏事業の売却交渉を中止したことを発表。

投資家が不利な条件を提示したため売却中止し、他の投資家からのオファーを検討する。

欧州事業の再建に苦戦中であり、合意に至らず売却交渉を継続中。

エスプリ、投資家との中華圏事業売却交渉を断念 今後は他のオファーを検討

 ファッションブランド「エスプリ(ESPRIT)」を展開するESPRITが、投資家との間で進んでいた中華圏事業の売却交渉を断念したことを、7月4日に発表した。

 同社は6月25日に、中国、香港、マカオ、台湾を含む中華圏におけるエスプリの商標とそれに伴う全ての権利や利益、ドメイン名を、独立した第三者の投資家に売却する交渉の最終段階に入っていることを発表。売却額は4750万米ドル(約76億4500万円)で、契約が成立すれば、同グループは1000万米ドル(約16億900万円)を初回支払い分として受け取る予定であることを公表していた。

 しかし、今回発表された書面によると、最終交渉段階に入っていた投資家がエスプリにとって不利な条件を提示したことから、同社は売却交渉の中止を決定。現時点では法的拘束力のある契約は締結しておらず、今後は、他の複数の投資家から受けている協力や投資に関するオファーを検討し、最終合意に至った場合には改めて公表するとしている。

 同社は今年5月、ヨーロッパに拠点を置く子会社Esprit Europe Gmbhとドイツの関連会社6社が債務超過に陥ったことから破産手続きを開始。現在、欧州事業の再建を目指して売却に向けた交渉を進めているものの、いずれも合意には至っていないという。