牛の胃の中の微生物を使って発電! 避難所生活がきっかけで開発に成功した雑草で作るメタンガス

AI要約

馬場保徳さんは20年にわたり微生物の研究をしてきた。

東日本大震災の経験をきっかけに、雑草から電気を作る研究を始めた。

彼の研究成果は家庭やスーパーなどで実用化され、地域のエコ発電に貢献している。

馬場さんの研究成果は、雑草を処理してメタンガスを生成し、それを燃料にして電気を作るシステム。

このシステムで20キロの雑草で一般家庭の1日分の電気を作ることができる。

また、野菜くずで発電した電気をスーパーで利用するシステムも完成間近。

SDGsは、持続可能な開発目標の一つであり、馬場さんの研究はこの目標に貢献している。

彼は地元の能登地方にもこのシステムを普及させ、気軽にガスや電気を作れる社会を目指している。

牛の胃の中の微生物を使って発電! 避難所生活がきっかけで開発に成功した雑草で作るメタンガス

大学や食品メーカーで20年にわたり微生物の研究をしてきた、石川県立大学准教授の馬場保徳さん。

「東日本大震災の時は東北大学で避難所と自宅を往復する生活をしていました。

避難所の窓から雑草を見ていた時、雑草だけはいつでもどこにでもあるので、これをガスと電気に変えられたら温かいご飯や携帯電話の充電ができるのではないかと思い、研究を始めました」

馬場さんは2021年、牛の胃の中にいる微生物を使って雑草から電気を作るシステムを開発した。

集めた雑草を細かく砕き、発酵させてメタンガスを作る。

作業を初めて体験した大学1年生は感激を露にした。

このメタンガスを燃料に発電機を動かし、20キロの雑草で一般家庭の1日分の電気(12kwh)を作ることができる。

さらに石川県川北町のスーパーでは、野菜くずで発電した電気を店内の電子機器に使うシステムが完成間近だ。

店員は「普段はただのゴミですが、活用できてありがたい」と話す。

エコ発電で暮らしに安心を。

馬場さんは「元旦に震災が起きた能登地方にはこの装置を置けていませんでした。普段からスーパーや道の駅などに設置しておかないと役に立たないことが改めてわかりました。

気軽にガスや電気が作れる世の中にしたいです」と語った。

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。