「ネガティブな感情も肯定する」Z世代注目アーティスト・さらさが語る、自分の感情との向き合い方

AI要約

若手アーティストさらささんの音楽活動に迫る。彼女はネガティブな感情を肯定し、その魅力を楽曲に表現している。

さらささんは両親のサポートを受け、自由な発想で様々な分野で活躍している。これまでの経験から繊細な感情を肯定する姿勢を持っている。

さらささんは生きるテーマとして「ブルージーに生きろ」を掲げ、自身の音楽活動に反映させている。過去の挫折を経験し、音楽を辞めることもあったが、自らの生き方を模索する中で新たな道を見つけ出した。

「ネガティブな感情も肯定する」Z世代注目アーティスト・さらさが語る、自分の感情との向き合い方

デビューわずか1年で大型フェス「FUJIROCK FESTIVAL」に出演し、自身の単独ライブでは追加公演もソールドアウトという、Z世代最注目のアーティスト・さらささん。

彼女が楽曲作りにおいて学生時代からテーマに掲げているのが「ブルージーに生きろ」。「ネガティブな感情も肯定する」という意味のこの言葉は、楽曲の中で表現され聴く人のネガティブな感情を救っている。そんな彼女の魅力に迫った。

▼さらさ

湘南の“海風”を受け自由な発想とユニークな視点を持つシンガーソングライター。SOUL、R&B、ROCKなどあらゆるジャンルを内包し、ジャジーでオルタナティブ、どこかアンニュイなメロディと憂いを帯びた歌声で観るものを虜に。

R&BやJAZZ、SOULのテイストを醸し出し、自身で作詞作曲を手掛け、型にはまらず幅広い楽曲をつくりだす。そんなさらささんが音楽に魅了されたのは、幼少期からだった。

「小さいころから音楽が好きで、一日中テレビの前で歌ったり踊ったりしている子でした。初めて買ったCDはディズニーチャンネルで放送している『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』。それから、ミュージカルに興味を持つようになって、小学校から歌やフラダンスを習い始めました。この頃から将来は自分の好きな歌やダンスを仕事にしたいと思っていましたね」

シンガーソングライターでありながら、アート作家、フォトグラファー、アパレルブランドのバイヤーなど、様々な顔を持つさらささん。好きを突き詰められたのは、両親のサポートが大きかったからだという。

「両親はやりたいことは基本的に何でも挑戦させてくれました。高校生の時は、学校終わりにセッションバーに行って歌うのが日課でしたね。両親ののびのびやらせてくれる支えがあって、縛られずに自分の考えや好きなことにチャレンジできていました」

繊細な感情をマイナスに捉えるのではなく、むしろ魅力に感じて大切にしてきた、さらささん。学生時代から「ブルージーに生きろ」をテーマに楽曲作成を行ってきた。この言葉に込められた想いとは?

「“ブルージー”は悲しみや落ち込みから生まれた音楽のジャンル『ブルース』から取っています。ネガティブな部分を見ないようにしがちだけど、受け入れるとか意味があるものだと捉えられたら、ちょっと肩の荷がおりるんじゃないかなって。だからネガティブな部分も肯定しようと、このテーマを立てました。

私は今まで生きてきた経験から、挫折や失敗が自分の人生を良くすることに繋がっていると感じています。10代後半の頃、音楽を一度辞めた時期がありました。当時は、セッションミュージシャンになりたくて、レベルの高いミュージシャンばかりの中で、自分なりに頑張っていたけど疲れちゃって。音楽を聴くのもセッションで歌えるようにするために義務感で聴いていたから、楽しくなくなっちゃったんです。それから一年くらい音楽をやめました。

でもやっぱり歌が好きだったから、もう一回歌いたいと思うようになって、友達が入っていたブラックミュージックサークルに入ったり、自分で曲を作ってみたり、今までとは違う形で音楽と触れ合ったんです。その時、セッションは周りの人に認められたいという想いが強かったけど、その時は友達と一緒に音楽を作ることが純粋に楽しくて、周りにダサいと思われてもいいから、自分の作りたいものを作ろうって考えるきっかけになりました。音楽は自分の中にあるもので『やめる、やめない』ではないんだと気づく転換期になったんです」