アメリカではネズミ色の車が流行中!? カーカスタムのプロが唸る、ボディカラーが秀逸な珍稀車

AI要約

ボディカラーの選択肢が増え、カーラッピングなど新しい方法も登場している。

日本では白・黒が定番だったが、アメリカでは欲しい色を選ぶ文化が根付いている。

マット系カラーはアメリカでは昔から人気で、最近日本でも増えてきている。

アメリカではネズミ色の車が流行中!? カーカスタムのプロが唸る、ボディカラーが秀逸な珍稀車

カーカスタムのプロ、エスアンドカンパニーの鹿田能規さんが出合った珍稀車(珍しい&稀少な車)を紹介する本連載「珍稀車図鑑」。

今回は鹿田さんがアメリカ滞在中に見つけた数々の車から、ボディカラーにフォーカスしたトレンドを深堀り。

ども。珍稀車ハンターの鹿田です。愛車をカスタムすることを、よく「自分色に染める」と表現しますが、今回は文字どおり「何色でボディを染めるか」問題についてお話します。

最近はボディカラーの選択肢が増えていますよね。メーカーの純正色でも派手な色がちらほら見受けられるようになったし、それに飽き足らない人たちはカーラッピングを選べるようになりました。昔は好みの色にしたいときは“ゼント(全塗装)”くらいしか方法がなかったんですが、ゼントしちゃうと下取り額が落ちちゃうんで、勇気がいったものです。でもラッピングなら、手放すときに剥がせばいいですから、チャレンジしやすいのがいいところ。

これまで日本で人気のボディカラーと言えば白・黒の2色でした。右にならえ、無難な色じゃないと下取り価格で損すると。僕も経験があるから、その気持ちは良く分かります。

けれど、アメリカ人はそんなこと、まったく考えていません。欲しいからその色を選ぶ。ただそれだけ。

例えばグレー……いや、灰色? いやいやネズミ色。アメリカではネズミ色が定番色で、この旧型のレクサスLSだって、白や黒なら単なる古めかしく見えますがネズミ色に純正クロームホイルだと、なんだか洒落て見えてしまうから不思議です。

同じく白・黒が定番のゲレンデ(Gクラス)でネズミ色なんて、めちゃくちゃオシャレでしょ?

(メルセデス・ベンツ)R232のSLだって、ツヤ消しのネズミ色でこれだけ品があります。マットカラーってやっぱりアメリカのものなんだよな、と改めて認識させられます。

艶消し、つまりマット系って、アメリカでは昔から市民権を得ていたんです。日本では最近ようやく増えてきた感じですよね。

特にマットブラックは、日本ではかつて“ちょっとヤンチャ”なイメージがありましたけれどね。拡声器から怒鳴り声が聞こえる車とか、結構怖い方々がよく選んでいましたから。

それが今じゃ、普通の女の子が「マットブラックかっこいい!」って言う時代です。時の移ろいは恐ろしく早いものですね。