![](/img/media/664ea5061044a.jpg)
【Q3】EDや性欲減退も男性ホルモン減少による更年期障害ですか?
男性ホルモンの加齢による低下が引き起こす男性更年期障害について、症状や治療方法について説明されています。
男性更年期障害の患者さんは、怒りっぽさややる気の低下、性欲の減退などの症状で来院することが多いようです。
男性更年期障害と鬱病の違いについて、線引きが難しいと説明されています。心療内科の受診をオススメされています。
![【Q3】EDや性欲減退も男性ホルモン減少による更年期障害ですか?](/img/article/20240608/66638035a35f2.jpg)
男らしさの要、モテるホルモンと言える「男性ホルモン」が加齢で減少すると聞いて、他人事ではいられないオヤジさんのためのQ&A。新橋消化器内科・泌尿器科クリニックの伊勢呂院長に答えていただきました!
男らしさを象徴するイメージの「男性ホルモン」が加齢で減少すると聞いて、不安を覚えないオヤジさんはいないでしょう。ちょっとしたことでイライラしたり、なぜか気分が落ち込んだり、性欲もいまひとつ……。そんな日々が続くなら、男性ホルモンの低下が引き起こす男性更年期障害かもしれません。
そこで、男性ホルモンにまつわる疑問を掲げ、新橋消化器内科・泌尿器科クリニックの院長・伊勢呂哲也先生を訪ねました。
── 男性更年期障害の患者さんは、どんなきっかけで来院するのですか?
先生 パートナーや家族、職場の部下から「最近怒りっぽい」と言われたとか、身近な人からの指摘を受けて来院される患者さんが多いです。
ご自身で気づいて来院するケースだと、以前は熱中していた仕事や趣味にやる気が起きず、更年期障害ではないかと疑ったり。身体的な症状ではEDで悩んで来院する方もいます。
症状は複合的な場合が多く、メンタル的に不調で、さらに性欲も減退していると言う方が3、4割はいる印象ですね。年代としては50歳前後、±3歳くらいです。
EDの患者さんに男性更年期障害と診断すると「なんだ、そうだったんだ」と安心されるのですが、一概に更年期だけが原因とは言えないんです。ストレスや生活習慣など、さまざまな要因が重なって、EDという症状が顕在化していることもあるんです。
── なるほど。症状が複合的だと何科を受診すればいいのか、悩みそうです。
先生 男性更年期障害の治療は、専門外来がある泌尿器科、心療内科や精神科と選択肢がいろいろあります。EDなら泌尿器科、メンタル面での不調のほうが強ければ心療内科を入口に治療を始めるのがいいと思います。
僕のクリニックにも心療内科から紹介された患者さんもいますし、逆にホルモンを補充する治療で症状が改善しない患者さんには、心療内科を紹介することもあります。
── メンタルが不調だと鬱病を疑いそうですが、男性更年期障害との違いはなんですか?
先生 これが実は難しくて、明確な線引きはできないんですよ。男性更年期障害でメンタル的に不調の患者さんは、もともと鬱病の気質があって、そこに加齢による男性ホルモンの低下という要因が加わって、症状に繋がったと捉えるのが正しいかもしれません。メンタルが気になる方は、まずは心療内科の受診をオススメします。