クマによる人身被害相次ぐ 目撃情報も増加 5月以降エサ不足で親子連れで里山に…全県で初の「出没注意報」発令  

AI要約

長野県でクマによる人身被害が相次いで発生し、目撃情報が例年を上回る数になっている

県が初めて全県に「ツキノワグマ出没注意報」を発令し、対策を強化する方針を示す

遅霜の影響で山にエサが不足し、クマが里山に出る傾向があり、県は注意喚起を行っている

クマによる人身被害相次ぐ 目撃情報も増加 5月以降エサ不足で親子連れで里山に…全県で初の「出没注意報」発令  

先週末、長野県内で相次いでクマによる人身被害が発生した。また、5月の目撃情報が例年より多いことから長野県は初めて全県に「ツキノワグマ出没注意報」を発令した。県は山に入る際は「音の出るものを携帯すること」などを呼びかけている

今年、クマの目撃情報が増えている。5月は全県で106件で、平年の1.8倍。また、6月に入り人身被害が2件相次いだ。

こうした状況を受け、県は初めて全県に「ツキノワグマ出没注意報」を発令した。

県は2024年度から目撃件数が例年の1.5倍以上、人身被害が起きたなどの条件で「注意報」を発令し、県民への注意喚起を強化。

また、山にエサが少ない状況で目撃情報が2倍以上、人身被害が起きた場合は「警報」を出し、捕獲の強化などに乗り出すことにしている。

今回は「注意報」の基準を上回った。

阿部守一知事は「県民の皆さんにはクマへの備えをしっかり行ってほしい」と注意を呼びかけた。

県によると、2023年は山にエサが多く子どもを産んだクマが多いという。

一方で、遅霜で5月以降、エサが不足傾向にあり、親子連れで里山に出るクマが相次いでいるとみられる。

県は山に入る際は「音の出るものを携帯すること」「クマを誘引する生ごみなど外に出さないこと」などを呼びかけている。

注意報の発令は8月末までだ。

(長野放送)