ノートPCで1000MB/秒だ! Sandiskの新作外付けSSD「Desk Drive」実機レビュー

AI要約

ウエスタンデジタルがUSB接続の外付けSSD「SanDisk Desk Drive」を発売。大容量で高速なバックアップが可能。

速度や設計、バックアップソフトなど、実際に使用しての詳細なレビュー。

外付けドライブの重要性や活用方法についても言及。

ノートPCで1000MB/秒だ! Sandiskの新作外付けSSD「Desk Drive」実機レビュー

ワークドライブにも毎日のバックアップにも使えます

 ウエスタンデジタルは、USB接続の外付けSSD「SanDisk Desk Drive」を発売した。

 

 直販サイトでの価格は4TBが5万9840円、8TBが11万8140円。大容量なので、個人マシンのワーキングファイルをまるごと、高速でバックアップできるのが最大の特徴だ。もちろん、バックアップだけではなく、ワーキングドライブとして活用できるだけの速度を備える。

 

 ウエスタンデジタルから、試用機を借用できたので、実際にいろいろなマシンにつないでみた。

 

Type-A/C接続で1000MB/秒で読み書き可能

SanDisk Desk Drive

 パッケージには、ドライブ本体と、ACアダプター、USB Type-Cケーブル、Type-C/A変換コネクタ―が同梱されている。ACアダプターは100~240V入力で、出力は12V1.5A出力なので18Wだ。Type-Cケーブルの長さは約1mである。

 

 Desk Driveのサイズは99.2×99.2×40.2mmで、ハンバーガーサイズだが、重さは268gあり、低面はゴム面になっているので、滑ったり転がったりはしない作りである。

 

 ドライブとしてのインターフェースはUSB 3.2 Gen2で、カタログスペックはシーケンシャルリードが1000MB/秒、ライトが900MB/秒となっている。PC側も転送速度が10Gbps以上あれば最高速で転送可能である。

 

最新ノートなら1000MB/秒越え

旧型デスクトップPCでも450MB/秒

 まずは、Core Ultra搭載最新ノートにつないで速度を計ってみた。PCのインターフェースはUSB 3.2 Gen2のType-A×2とUSB 3.2 Gen2のType-C×1、Thunderbolt4×1である。USB 3.2 Gen2のType-AとType-C端子の転送速度は最高10Gbps、Thunderbolt4は40Gbpsである。ギガビットをメガバイトに換算すると、最高で1280MB/秒と、5120MB/秒ということになる。

 

 CrystalDiskMarkで速度を計測したところ、Type-CでもType-Aでも、マルチシーケンシャルリード、ライトともに約1000MB/秒と、安定した速度を見せた。

 

 既存製品のポータブルSSD「SanDisk Exteme Pro Portable」も愛用しているが、こちらは、Thunderbolt 4につなぐと2000MB/秒で読み書きできる。ただし、4TBで7万6780円なので、「SanDisk Desk Drive」は速度を1000MB/sに抑えて、安定動作と安定価格を実現しているということになる。

 

 実際に、「SanDisk Desk Drive」で、後述のバックアップソフトでマシン全体を10分かけてバックアップしたが、ドライブ上部も下部も高温にはならず、ちょっとヌルイ温度になっただけだった。ファンや通気口はないので、温度が上がらないよう設計されているのだろう。

 

 ちなみに、WIndows 10時代のデスクトップPCに接続したところ、USB 3.0のUSB Type-Aでは、読み書きともに450MB/秒前後となる。半分の速度だが、不満のない速度だ。

 

無料で使えるユーティリティ

Acronis True Image for Western Digital

 「SanDisk Desk Drive」は出荷時にexFATでフォーマットされており、Windows PCでもMacでも、繋げばすぐに使える。

 

 ドライブのルートにはWindows用とMac用のソフトウェアインストーラーと、ソフトのインストール方法のPDFが入っている。Windowsのほうをクリックすると、最新版のWEBサイトが表示されるので、ダウンロードしてインストールすることになる。

 

 「Acronis True Image for Western Digital」はインストール近辺では英語表示になるが、アプリは日本語表記なので心配はない。「SanDisk Desk Drive」を常時、メインマシンに接続しておけば、定期的にバックアップしてくれるというアプリだ。

 

 初めてアプリを起動して、左上のアイコンをクリックすると、バックアップの設定画面になる。自動バックアップしたい「元」を、ドライブ全体やフォルダーで選び、バックアップ先に「SanDisk Desk Drive」を指定。ウィンドウ右下の「オプション」を押せば、毎日何時とか、毎週何曜日何時でバックアップするタイミングを設定すれば、操作は終わる。

 

 試しに、「今すぐバックアップ」を選択したところ、ほぼ出荷状態のWindows 11だったので、230GBを10分足らずでバックアップが終了した。ここでは、「完了後にコンピューターをシャット段する」というスイッチがあるので、時刻指定がいやなら、毎日の終業時にこのアプリを開いて、今すぐバックアップ+終わったら電源OFFを押せばいい。2回目以降は差分だけコピーするので、瞬間で終わる。

 

 

 4TBで1000MB/秒の外付けドライブが約6万円というお値段は、WEBで検索すれば納得価格だ。8TBになると10万円を超えるが、一気にデータをバックアップできることを考えれば、1台あると便利まちがいない。

 

 クラウドストレージも、最近はデータ消失事故や、数時間アクセスできないという事態はままある。ローカルでのデータバックアップは大切なのだ。

 

 いまどきのノートPCの内蔵SSDはGen4なら4000MB/秒超えで読み書きできるが、内蔵ドライブがHDDなら、読み出しはまだしも、書き込みは遅い。「SanDisk Desk Drive」は1000MB/秒で読み書きできるので、バックアップではなく、通常のデータドライブとしても、十分活用できる。

 

 ノートPCで、1TBや2TBの内蔵ドライブが足りなくなって作業が中断されがちとか、クラウドとの上げ下げ時間がストレスな人は、ぜひ導入してほしい逸品なのである。2TBのポータブルドライブを複数持っている人が、データの整理に使うにも便利ですよね。

 

 

文● みやのプロ(@E_Minazou) 編集● ASCII