米連邦航空局、規則違反でスペースXに罰金9000万円–マスク氏は提訴する構え

AI要約

SpaceXが2023年の2回の打ち上げでFAAの規制に従わず、63万ドル以上の罰金を課されることになった。

SpaceXは通信計画の修正要請を提出せずにロケットを打ち上げたり、FAA承認のないロケット推進剤を使用したりした。

Elon Musk氏は過剰な規制を理由にSpaceXがFAAを提訴する意向を示している。

米連邦航空局、規則違反でスペースXに罰金9000万円–マスク氏は提訴する構え

米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)が2023年の2回の打ち上げで規制に従わなかったとして、米連邦航空局(FAA)が63万ドル(約9000万円)以上の罰金を課す予定だと、海外メディアのSpace.comが報じた。

 SpaceXは、2023年6月にフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から「Falcon 9」(ファルコン9)ロケットを打ち上げた。同社は2023年5月に通信計画の修正要請を提出したが、FAAが要請を承認する前に打ち上げた。

 2023年7月にケネディ宇宙センター(KSC)からの「Falcon Heavy」(ファルコンヘビー)の打ち上げでは、FAAが承認していない、新設されたロケット推進剤ファームが使用された。

 FAAで法律顧問を務めるMarc Nichols氏はメールによる声明で「企業が安全要件を遵守しなければ、結果的に悪影響が出るだろう」と述べている。「FAAのあらゆる活動は安全を第一に考えている」

 SpaceXは罰金の命令書を受け取ってから、30日以内に回答する必要がある。同社を率いるElon Musk(イーロン・マスク)氏は「過剰な規制を理由に、SpaceXはFAAを提訴する予定だ」と反発している。

 SpaceXは、次世代ロケット「Starship」(スターシップ)の5回目の軌道飛行試験「Flight 5」についてFAAのライセンス決定を11月下旬以降とする姿勢を批判している。