ビットコインが5万6000ドルを下回る──米株式市場も弱い

AI要約

米国取引時間の序盤にビットコインが再び売られ、5万6000ドルを下回った。

米株式市場の弱含みに影響され、アルトコインも下落している。

円相場の急激な上昇がパニック的なミニクラッシュの主因とされている。

11日の米国取引時間の序盤に、暗号資産(仮想通貨)は再び売られ、ビットコイン(BTC)は5万6000ドル(約784万円、1ドル140円換算)を下回った。

ビットコインは、昨夜のカマラ・ハリス(Kamala Harris)氏とドナルド・トランプ(Donald Trump)氏による米大統領選討論会の後、アジアと欧州の取引時間中に5万6000ドルの安値から上昇し、アメリカのインフレ指標である消費者物価指数(CPI)発表後に一時5万7000ドルを超えた。しかし、米株式市場の開場後、わずか1時間余りで価格は5万5600ドルまで急落した。その後、ビットコインは若干反発したものの、過去24時間で2%の下落となっている。

暗号資産市場のベンチマークであるCoinDesk 20 Index(CD20)も同期間に2%以上下落し、主要アルトコインのソラナ(SOL)とアバランチ(AVAX)、AI(人工知能)関連トークンのニアプロトコル(NEAR)とレンダー(RNDR)は4~7%下落した。

ビットコインやその他のデジタル資産が伝統的金融商品の米国市場の開場時間帯に下落する傾向が数週間続いており、これはアメリカの投資家の間でリスクオフのセンチメントが広がっていることを示している。

実際、米国株式は弱含みで始まり、東部標準時午前11時の時点で、S&P500とテクノロジー株中心のナスダック100はそれぞれ1.6%と1.3%下落した。

この下落の動きの要因となった可能性があるのは、夜間に日本円の価値が再び上昇したことだ。対米ドルで141円となった今日の円相場は、8月初旬の水準を上回っている。円の急激な上昇で円キャリートレードの急速な巻き戻しが起きたことは、これが伝統的な市場と暗号資産市場におけるパニック的なミニクラッシュの主な原因になったとみられている。

|翻訳・編集:林理南|画像:CoinDesk|原文:Bitcoin Plunges Below $56K as Stocks Sell Off in Weak U.S. Trading