【現地レポ】新Apple Watch Series 10は装着感も快適 画面がより大きく・見やすくなった

AI要約

Apple Watch Series 10が10周年記念として発表され、史上最大サイズのディスプレイを搭載したこと。ケースの種類や新しい機能について紹介。

新しい機能として、高速充電や音楽再生、睡眠時無呼吸症候群の計測が追加されたこと。

Apple Watch Series 10に搭載された新機能により、ユーザーのライフスタイルや健康管理がさらに充実すると期待される。

【現地レポ】新Apple Watch Series 10は装着感も快適 画面がより大きく・見やすくなった

2014年に最初のApple Watchが発表されてから10年の節目に発売される新 Apple Watch Series 10をアップル本社の新製品発表会会場からレポートします。

10年目のApple Watchは史上最大サイズのディスプレイ

 アップルが開催した秋の新製品発表会で、新しい「Apple Watch Series 10」が発表されました。2014年に最初のApple Watchが発表されてから10年の節目に発売されるSeries 10は、Apple Watch史上最大サイズのディスプレイを搭載、本体も薄型サイズになりました。

 

 ひと目で魅了されるのはゆったりとしたサイズの大きなディスプレイ。ケースのサイズは46mmと42mmの2種類ですが、46mmの大きな方は49mmのケースを採用するApple Watch Ultraよりもディスプレイが大きく、表示される情報量がとても豊かです。Apple Watchで初めて「広視野角のOLED(Wide-Angle OLED)」が採用され、エッジのすみずみまで明るく見やすい表示を実現しています。

 

 ケースの種類はアルミニウムとチタニウムの2種類。アルミニウムのモデルには新色のジェットブラックが加わりました。アップルが2016年に発売したiPhone 7/iPhone 7 Plusにもジェットブラックというカラバリがありました。Apple Watch Series 10のジェットブラックは、より艶っぽくメタルの質感がより強調される色合いです。付着した指紋も目立ちにくいと思います。

 

 ステンレスケースのApple Watchがなくなる代わりに、チタニウムのケースがナンバリングシリーズに復活しました。スペックを見るとアルミニウムのSeries 10よりもケースの質量はチタニウムの方が若干重いのですが、手首に装着するとチタニウムの方がより軽やかに感じられました。ガラスパネルだったケースの背面は金属の比率を高めて、デザインに統一性を持たせています。

 

 Apple Watch Series 10とUltra 2もソフトウェアアップデートにより、バッテリーを30分で0%から約80%まで高速充電できる機能が加わります。

 

 会場で試せていませんが、Apple Watch Series 10とUltra 2には内蔵するスピーカーで音楽が聴ける機能が加わります。筆者の場合はAirPodsなどワイヤレスイヤホンをApple Watchにペアリングしてしまうので、あまりむき出しでスピーカー再生をする機会はなさそうですが。ハンズフリー通話時に周囲の環境ノイズをブロックして、Apple Watch Series 10を装着するユーザーの声だけをクリアにピックアップする、内蔵マイクによるノイズリダクション機能が加わります。

 

睡眠時無呼吸症候群を計測

 他には睡眠時無呼吸症候群を計測する機能がApple Watch Series 10に搭載されます。Apple S9以上のSiPを搭載するApple Watch Ultra 2、Apple Watch S9以降のモデルがこの機能に対応します。ウォッチに内蔵する加速度センサーで、就寝中Apple Watchを身に着けて眠るユーザーの“呼吸のリズム=微細な動作”を計測します。10日以上の睡眠計測データが集まるとヘルスケアアプリに睡眠時無呼吸症候群のページができて、グラフが見られるようになります。

 

 睡眠時無呼吸症候群のリスク判定が中等症以上のレベルであると判定された場合に、ヘルスケアアプリがユーザーにアラートを届けます。Apple Watchは医療機器ではないためウォッチ上で確定的な診断は行いませんが、データをサンプルとして医療機関に持ち込んで相談する用途にはとても役立つと思います。

 

 

筆者紹介――山本 敦

 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

 

文● 山本 敦 編集●飯島 恵里子/ASCII