ブロックチェーン vs 中間業者:真の市場イノベーションとは

AI要約

ブロックチェーンによるイノベーションを謳うプロジェクトが、旧来のエージェントと組んで冗長なシステムを構築していることが指摘されている。

一部の金融商品はブロックチェーン技術を活用し、投資家の注目を集めているが、二度手間も存在している。

デジタル資産とデジタル領収書の違いがブロックチェーン技術の活用に影響を与えている。

ブロックチェーン vs 中間業者:真の市場イノベーションとは

ブロックチェーンによるイノベーションを謳う各種プロジェクトは、旧来からのトランスファー・エージェント(証券の名義書き換えなどを行う代行業者)とともに冗長なシステムを構築してしまっており、分散型技術を最大限に活用できていないと、プロメテウム(Prometheum)共同CEOのアーロン・カプラン(Aaron Kaplan)氏は以下で主張している。

rwa.xyzの最新データによると、現在最も人気のある2つのトークン化MMF(マネーマーケットファンド)は、ブラックロック(BlackRock)のBUIDLと、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)のFOBXXだ。合計で資産は10億ドル(約1460億円、1ドル=146円換算)近くとなり、その大半はブロックチェーン対応の金融商品によるメリットを享受したいと息巻く投資家からのものだ。

こうした商品は市場に重要なイノベーションをもたらした一方で、今日のトークン化ファンドとデジタル資産市場インフラにはびこる「二度手間」も露わにしている。つまり、ブロックチェーンのイノベーションを謳う各種プロジェクトは、ブロックチェーン技術を最大限に活用せずに旧来からのトランスファー・エージェントとともに冗長なシステムを構築してしまっている。

デジタル資産とデジタル領収書の違いは何かを問う必要がある。デジタル資産は、実際の資産の所有権を記録するパブリックブロックチェーン上に存在する場合、ブロックチェーンネイティブであり、パブリックブロックチェーンは真実の出所として機能する。

対照的に、デジタル領収書はブロックチェーンが真実の出所ではない場合には、ブロックチェーン上に印刷された情報に過ぎない。

理解すべき根本的な違いは、真実の出所だ。この区別は、ブロックチェーンベースの金融エコシステムの真の進歩に直接影響するため、必要不可欠なものだ。