指先から光を! LEDグローブなら暗い中でも細かい作業ができます
LEDライトを装備した指ぬきグローブの格安LEDグローブを試し、手元作業に便利な効果を得た。
手元が暗いときの問題点や、既存のライトの不便さを考慮し、LEDグローブが有用であることを確認。
LEDグローブの利点や手元作業での活用方法を紹介し、様々なシーンでの有用性を示唆。
指ぬきグローブの先にLEDライトを装備した、格安のLEDグローブを発見。メイン用途は釣りのようで、夜にエサを付ける、仕掛けを付け替えたるといった用途で使うもののようですが、工作などの手元作業にも使えるのではと思い、買ってみました。
小さな部品や材料を扱う場合に困りがちなのが、手元が暗いこと。デスクライトを使うだけで結構改善されますが、それでも奥まった部分には光を当てづらく、見えにくいといったことも多いです。
また、作業中に手や工具の影になってしまい、見たい部分だけが暗くて見えないというのもよくあります。ライトの位置を変える、材料の角度を変えるといった工夫である程度解決できますが、なぜか角度を変えると作業しづらくなったりするんですよね。不思議なものです。
据え置きのデスクライトではなく別のものに変更する、というのも、効果的な方法。例えば、小型のライトを手に持って照らせば、ドンピシャの位置と角度から照らせるため、しっかり奥まで見ることができるでしょう。しかし、今度は片手がふさがってしまうため、思うように作業ができません。両手がフリーのまま、的確な位置から照らせるライトが欲しくなります。
●両手を使いながら確実に照らしたい
最初に思い浮かんだのはヘッドライト。頭に着けておでこで照らすわけですが、首の角度で照らす場所を微調整するというのは、意外と大変。ベストポジションで首を固定したまま作業となると、結構厳しくなります。
何か良いものがないかと探しているときに見つけたのが、指ぬきグローブの先にLEDライトを装備した、LEDグローブ。メイン用途は釣りのようで、暗い中でエサを付ける、仕掛けを付け替えたるといった用途で使うもののようです。
これが工作などの手元作業にも使えるのではないかと考え、試してみました。
なお、色々な製品がありますが、今回試したのは充電可能で繰り返し使える「フィッシンググローブ/USB充電」(購入価格2350円)です。
●2本の指を通して手首に巻くだけ!
構造はシンプル。二股に分かれた先にはLEDライトが装備されており、そこに筒状の指通しもあります。逆側の先はマジックテープ。この指通しに2本の指を入れ、マジックテープで手首に巻きつけて装着します。
ライトのオン/オフは、手の甲部分にある黒いユニットの電源ボタンを押すだけ。押すと光り、もう一度押すと消えるという単純明快な使用方法です。
この例では親指と人差し指に装着していますが、別に装着するのは他の指でも構いません。手が大きい人では親指を通すのがキツイと思いますので、人差し指と中指とか、薬指と小指、などにするといいでしょう。もちろん、中指と小指といったように、1本飛ばして装着するのもアリです。
指が通ればどう使おうがOK、っていう感覚ですね。
ちなみに、左右同型となるため、手にぴったりフィットさせての装着は難しいです。かなり引っ張って締めればフィットしますが、今度は手が苦しくなります。隙間があっても気にせず、ずり落ちなければいいくらいの気持ちで装着するのがいいでしょう。
圧迫感が気になる場合は、手首に巻きつける必要もありません。手をあまり動かさないのであれば、指を通しておくだけで結構大丈夫です。
●手を大きく動かすと、光が動いて気になる
両手にはめ、実際に使ってみました。
まず試したのは、ミニPCの分解。分解といってもベアボーンの組み立てを想定したもので、バラバラにするほどではなく、裏ブタをちょっと開くといった程度です。
部屋の明かりだけだと手の影になってしまう部分も、指先のLEDでしっかり照らせます。基板の文字やパーツの型番なども読みやすく、かなり使いやすく感じました。
ただし、手でミニPCを押さえているだけでは、ちょうどいい場所を照らしてくれるわけではありません。指を曲げたり、手を置く位置を変えたりと、いい感じに照らせるように工夫する必要はありました。
この点は小型ライトを手に持つ場合と同じですが、手や指が自由に動かせ、他の作業ができるというのが大きな違いです。
逆に困ったのは、意外と光が目に入ること。特にドライバーを使っているときは指先があちこちに向くため、光が視界内でチラチラ動いて目が疲れます。常時点けっぱなしにするのではなく、照らしたいときだけ点けるようにするのがよさそうです。当たり前といえば当たり前ですが。
まめにスイッチ押すのが面倒だというのであれば、あまり動かない押さえる側の手だけに装着するのがいいでしょう。もしくは、黒いテープをフードのように使い、LEDの側面を隠すのも効果的。照らす先は動いてしまいますが、光っているLEDが目に入らなくなるため、目の疲れはマシになります。
なお、今回試したLEDグローブは防水ではないため、洗濯できません。本来の釣り用としてはあまり向いていない気がしますが、あまり汚れない工作用であれば、問題ないでしょう。
●あくまで手元に特化したライト
近くのものは明るく照らせますが、光量はそこまで多くないので、少し離れるとスグに暗くなってしまいます。あくまで手元の補助用で、全体を照らすのは別のライトを用意する方が作業しやすいでしょう。
普通のライトでは手に持ったり置いたりする手間がありますが、その手間なを考えず照らせるのがLEDグローブでのメリット。また、照らしながらの作業が片手でできるので、限られたスペースしかないときに、とくに活躍してくれます。
特に奥まったところや狭いところは、手を入れてしまうと外光が遮られてしまい、よく見えなくなります。そんなときは、このLEDグローブの出番。自作PCでのネジ止めやケーブル配線、ディスプレーの裏側へHDMIケーブルを挿すなんてときにも使えそうです。
色々なことに使ってみると、意外と便利に感じる用途が見つかるかもしれません。価格が安いので、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
●お気に入りポイント●
・ライトを手で持たずに照らせる
・繰り返し使える充電式
・安いので試しやすい
この記事を書いた人──宮里圭介
PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。
文● 宮里圭介 編集●こーのス/ASCII