「Windows」更新プログラム、「Linux」とデュアルブートするシステムで問題を発生

AI要約

MicrosoftがリリースしたWindows更新プログラムにより、Linuxデュアルブートシステムが影響を受ける問題が発生。

SBATセキュリティポリシー違反エラーが発生し、UbuntuやLinux Mintなどに影響。

Secure Bootへの影響や過去の脆弱性にも触れ、Microsoftの説明と矛盾が指摘されている。

「Windows」更新プログラム、「Linux」とデュアルブートするシステムで問題を発生

 Microsoftが先ごろリリースした「Windows」更新プログラムにより、「Linux」をデュアルブートするシステムが悪影響を誤って受けるという問題が発生した。本来は発生するはずのない問題だが、LinuxとWindowsのデュアルブートを利用しているLinuxユーザーは、「Verifying shim SBAT data failed: Security Policy Violation」と「Something has gone seriously wrong: SBAT self-check failed: Security Policy Violation」というエラーを目にし始めた。

 この問題は、「Ubuntu」「Debian」「Linux Mint」「Zorin OS」「Puppy Linux」に影響する。

 この更新プログラムは、攻撃者によるセキュアブート(悪意あるファームウェアがブートプロセスでロードされることを防ぐことを目的とする)の回避を許す脆弱(ぜいじゃく)性に対処するためにリリースされた。その目的を達成するため、Secure Boot Advanced Targeting(SBAT)のアップデートが適用された。このアップデートは、デュアルブートメカニズムには適用されないはずだったが、されてしまった。

 Secure Bootに影響を与えているのは、今回の問題だけではない。過去1年半において、セキュアブートを無力化する能力を持ち、悪意あるコードがブートプロセス中に注入されるのを可能にするような脆弱性が4件発見されている。

 Microsoftは、同更新プログラムについて、WindowsとLinuxでデュアルブートするシステムには適用されないと(CVE-20220-2601に関する勧告で)述べている。これは、Frameworkや「Reddit」、Linux Mintのフォーラムで今回の問題に関する報告を読む限り、明らかに間違っている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。