カスタマイズの自由度が上がった! watchOS 11の賢い「写真の文字盤」

AI要約

アップルが秋に公開するwatchOS 11から、より細かくカスタマイズができるようになる「写真の文字盤」が紹介されています。

写真の文字盤の新機能やアップデート内容が詳細に説明されています。

記事は、Apple Watchの新機能や機能改善について詳しく解説しています。

カスタマイズの自由度が上がった! watchOS 11の賢い「写真の文字盤」

今回はアップルが秋に公開するwatchOS 11から、より細かくカスタマイズができるようになる「写真の文字盤」を紹介します。

 今回はアップルが秋に公開するwatchOS 11から、より細かくカスタマイズができるようになる「写真の文字盤」を紹介します。現在公開されているパブリックベータ版のwatchOSをApple Watchにインストールして試しました。

 

※アップルの最新OSのパブリックベータ版の画面は一般に公開することが禁じられていますが、本稿では特別に取材許可を得たうえで掲載しています。

 

機械学習アルゴリズムが文字盤に最適な写真を選んでくれる

 アップルは毎年、watchOSをアップデートする際に新しい文字盤を発表してきました。いままでのところ、今年は文字盤そのものの追加がありません。代わりに従来からある「写真」の文字盤をアップデートしました。

 

 watchOS 10まで写真の選び方は「アルバム」か「写真」をWatchアプリから指定するか、または「ダイナミック」を選ぶと写真アプリの「メモリー」の写真をランダムに表示しました。

 

 watchOS 11から写真の文字盤を選択すると、デバイスとOSを組み合わせた機械学習アルゴリズムにより、ライブラリの中にある大量の写真の中からApple Watchの文字盤に適した構図や画質の写真を自動的にピックアップしてくれます。または従来通りアルバムや写真を決め打ちで選ぶこともできます。

 

 機械学習を使う「写真シャッフル」はピープル(人物のポートレート)、自然、都市というテーマで写真をピックアップします。テーマは1つだけ選んだり、または3つすべてを選ぶこともできます。Apple Watchを装着した手首を上げて、画面をのぞき込んだ時に写真がシャッフルされます。

 

時刻表示を自由に変更。少なめなコンプリケーションの解決方法

 ほかにもwatchOS 11では写真の文字盤の様々なところが改良されています。例えば時刻の文字は、写真に写るシンボリックな被写体が隠れないよう、シャッフルするたび自動的に表示する位置を変えます。watchOS 10では時刻表示の位置は上下の2パターンしか選べませんでした。

 

 時刻表示のサイズとフォント、言語(アラビア数字やインド数字、クメール数字などを含む全15種類)も選択できます。

 

 watchOS 10では写真の上に単色のカラーレイヤーを重ねて表示ができました。watchOS 11からは白黒やモノカラーのほか、色数を限定するデュオトーンやトライトーンなど表現力がさらにアップします。

 

 写真の文字盤はwatchOS 11以降もコンプリケーションを最大2件しか設定できません。でも、watchOSのウィジェット機能である「スマートスタック」を使えば、watchOS 11の新機能である「バイタル」の記録や心拍数など、気になる健康データを素速くチェックできます。フィットネスの経過、天気の確認なども、もはやスマートスタックの方が慣れてくると扱いやすくなるぶん、文字盤は情報量を抑えめにできる「写真」や「スヌーピー」「タイポグラフィ」などを選びたくなってきます。ぜひ試してみてください。

 

 なお、読者の皆様が秋の正式リリース前に各OSのパブリックベータ版を試す場合は、予期せぬ動作の不具合などを未然に防ぐためにも、現在メインとして使っている端末にではなくサブ機としているApple WatchやiPhoneにインストールすることを強くおすすめします。

 

 次回はiPadとiPhoneの「計算機」アプリを紹介します。

 

 

筆者紹介――山本 敦

 オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

 

文● 山本 敦 編集●飯島 恵里子/ASCII