「Windows 11 2024 Update」の賢くなった節電機能はモバイルでもデスクトップでも有用

AI要約

今秋の正式リリースが予定されている「Windows 11 2024 Update」の新要素を紹介する本連載。第7回では、バッテリー周りの改善に焦点を当てる。

新たに追加される省エネ機能により、システムの電源モードだけでなく、省エネ技術が有効化される。「省エネ機能」はユーザーによる電源モード変更不可、ディスプレイの明るさ低下、透過処理の無効化などが含まれる。

また、電源プラグが外され、バッテリー残量が低い状態になると、特定のアプリの動作が停止したり、Windows更新プログラムのダウンロードがブロックされたりする仕組みも備わっている。

「Windows 11 2024 Update」の賢くなった節電機能はモバイルでもデスクトップでも有用

 今秋の正式リリースが予定されている「Windows 11 2024 Update」(バージョン 24H2)の新要素を紹介する本連載。第7回となる本稿では、バッテリー周りの改善をお伝えする。

■ 省エネ機能

 「バージョン 24H2」では従来の「バッテリー節約機能」に代わり、「省エネ機能」が追加される。これはシステムの電源モードを切り替えるだけでなく、以下の省エネ技術を有効化してくれる優れものだ。

・ユーザーによる電源モードの変更不可

・ディスプレイの明るさが30%低下(この挙動は無効化することも可能)

・ウィンドウの透過処理が無効に

 さらに、電源プラグが外され、バッテリー残量が低い状態になると、以下の追加動作が発生する。

・一部アプリのデータ同期が停止(OneNote、OneDrive、Phone Linkなど)

・バックグラウンドで実行されているアプリをブロック。ユーザー側で指定したアプリをブロックから除外できるほか、一部カテゴリーのアプリ(VOIPアプリなど)は引き続き動作する

・緊急ではないWindows更新プログラムのダウンロードがブロック。スキャンは継続される

・利用統計情報(テレメトリ)の大部分がブロック。重要なもののみ送信される

・「Windows タスク スケジューラー」で実行されるタスクが制限

 「省エネ機能」を有効化するには、[クイック設定]フライアウトを使うのが簡単だが、「設定」アプリの[システム]-[電源とバッテリー]ページでも設定可能で、バッテリーレベルが低下したときに自動で有効化したり(既定は20%)、常にONにしておくことができる。バッテリーを搭載しないデスクトップPCでも、「省エネ機能」を常時有効化することは可能。前述の仕様をよく把握したうえで、消費電力を少しでも削りたい場合は積極的に活用したい。